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ハインケルHe178V1

 12スクォード
ドイツ空軍 世界初ジェット機 1939
 

  ぷらもオヤジ/72。初のオオモノ、四発の重爆B−17にかかったのであります。ところがどっこい、これまでとは大分様子が違いますぅ。ものがデッカイのは当たり前ですが、作業が多岐に渡り、妙な時間が空いてなかなか一気に進めないのであります。んっでもって、その妙に空いた時間になんとなく作り始めちゃったのがこのHe178。アメリカの12SQUARED(トゥエルブ・スクォードと発音するんでしょうねぇ)というメーカーの簡易射出成型キットです。以前ご紹介したペガサス程ではありませんが、ピッタリと合うパーツは全く無く、結構すごいですぅ。ただ、キャノピーを含めパーツ数が僅か18。あっちゃこっちゃいろいろ手を掛けましたが、それでも18パーツの威力はスゴイ!B−17をさしおいて先に完成しちゃいました。
 ハインケルが独自で開発したこの機体。とにもかくにも実際に飛行した世界初のジェット機です。初飛行は1939年8月27日。この結果を、当時ドイツ空軍の要人の一人にのぼりつめていたエルンスト・ウーデットに連絡。ところがですねぇ、WWTのエースで、120作目で紹介のアルプス周回レースにも参加した英雄も、過去の業績にしがみついていたんでしょうかねぇ?ジェットエンジンという革新的な新しいものを受け入れる思考が無かったようで、その時の返事が「もう少し寝かせてくれ!」だったとか! さて、その約3ヶ月後、重い腰を上げ、その飛行を目の当たりにしたウーデットさん、やっとその優秀性に気づいたらしいけど、空軍は既にメッサーシュミット社にジェット機の製作を発注していた。それが後に、世界初の実用ジェット戦闘機Me262になるわけでして、He178はそのままお蔵入り。しかしハインケルはあきらめない。次作He280は戦闘機として開発され、1941年3月、Me262より一年以上も早く初飛行。性能的にもそれ程ひけを取るものではなかったようだ。が、結局、ヒトラーの政策に批判的だったハインケルはHe112やHe100の時と同様に、三度冷や飯を食わされることに・・・・。
 このHe178。なんのマーキングもありません。ハインケルらしいといえば、らしいし、ヒトラーへのせめてもの抵抗だったんでしょうか?

 
 
 
 
 
とじる