ハセガワ


ハセガワ

 

0155

フォッケウルフTa190Zドッペルイェーガー

ドイツ空軍 計画機
 アメリカ陸軍航空隊によるドイツ本土への爆撃が始まった1943年。日増しに多くなる連合軍の昼夜を問わない爆撃に対し、本格的な全天候型迎撃機の必要に迫られていたドイツ空軍は、1943年末、各メーカーに半年で試作、直ちに量産にはいれる機体の開発を指示したらしい。この無理ともいえる要求に応えたのがフォッケウルフのタンク博士。既にテスト飛行を終えていたFw190Dを二機繋ぎ、中央翼に夜間迎撃用のレーダーアンテナを装備した機体を試作。こういった機体はP−38に見られるように、プロペラトルクを相殺するために通常左右逆回転のエンジンを搭載するようですが、ユモ213の逆回転バージョンを開発する時間的なゆとりは無く、タンク博士はF4Uのように、短縮した内側の両水平尾翼先端に左へ約2度オフセットした小さな垂直安定板を設置することで解消を図った。こうして突貫工事で完成した試作機は1944年8月のテスト飛行で、高度4、000mで最高速度672km/hを記録。ベースのFw190Dを若干だが上回る性能を示したそうで、このときにFwに代わりTaのコードの使用が許されたらしく、Ta190Zと命名されたようだ。1943年に完成していた、同じようにBf109の機体を二機繋げたMe109Zの試作機が空襲で破壊され、計画が頓挫していたこともあり、Ta190Zは直ちに採用された。
 ところが量産体制が整いつつあった初飛行の3ヵ月後。あのMe262が本来の戦闘機としての配備が開始された。戦局はドイツにとって悪化する一方の状況下、2機のユニットを使用するTa190Zを作るなら、もともとのFw190Dを2機作り、1機をより迎撃能力の高いMe262の離着陸時の援護に当て、もう1機を通常配備して少しでも稼動可能な機体を増やすべきという、当時のドイツにあってはめずらしく正論が持ち上がったらしい。結局はこの正論に押され、量産はキャンセル。幻の高性能機となってしまった。
 なーんてね。時期的な背景もよく出来たフクションストーリーと、ぷらもオヤジ/72は自負しているのであります。がですよ、実際なんでもありーって感じのドイツ試作機、計画機。私めの調査不足で、本当に計画されていたかもしれませんねぇ!?
 ジャンク20機めとハセガワのストックの合体です。というとジャンク再生18作め? 双紫電に始まって蒼天、メッサーファイア、ツインファイアと続いたフィクション双胴シリーズとでも言いますか、その第5弾か?それとも単純に155作めと言うべきか?ここのところ自分でもやたらに双胴機を作ったので、良く分からなくなったきたのでありますよ。
 さて、ハセガワのFw190D。少し古いキットのようですが、全面筋彫りのパネルライインでバリも殆ど無く、そのまま組んでもしっかりと完成するでしょう。ジャンクも同じキットのようですが、キャノピーやコクビットにディテールアップパーツが使われていましたぁ。中央翼を自作。短縮した中央脚とレーダーポッドにアンテナ、内側水平尾翼を短縮して垂直安定板を取り付け完成ーっと。

 
   
 
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