グリフォン・エンジンを搭載したスピットファイアMk.14。久々のジャンク再生です。 キットはフロッグとのことですが、ハセガワが輸入していたころのキットでしょうか、日本語の取説が付いています。殆ど組みあがっていた機体の翼上面などには掘りなおしたらしいパネルライン。前オーナー、以前も申しあげましたが、スジ彫りし直しているようですが下面まで手が回らず頓挫したのかなぁ? 水平尾翼が実機より、ちょっとばかり前にセットされているようですが、大工事になるのでそのままですぅ。右イスパノ機関砲と尾輪が欠落。余ったパーツや爪楊枝から自作です。Mk.14は引込式尾輪ですが、キットは固定尾輪。それらしく加工、カバーも自作しましたぁ。キャノピーが傷だらけで、おまけにより丸くなったマルコム部分の膨らみが足りなかったので、ファルコンのバキュームキャノピーセットからMk.14用を使いました。ホイップ・アンテナやピトー管などの細かいパーツも自作です。
さてマーキングですが、イギリス本土で、このキットにも付いているV1ミサイル迎撃に活躍したMk.14ですが、そのデカールは瀕死の状態。香港に派遣されたこの機体のデカールが重症ですがなんとかなりそうだったので、クリアスプレーを吹いてから、そーっとそーっと、優しく優しく。ということで1946年、香港の啓徳飛行場に駐留した132スコードロンのMk.14です。東南アジアで旧日本軍と交戦したイギリス空軍。ヨーロッパ戦線と同じ蛇の目だと、中央の赤い丸が日の丸と誤認されてしまうので、この戦域ではご覧のようなブルーの濃淡2色のラウンデル。垂直尾翼のマークからも赤が外されております。通常のラウンデルを塗りつぶした上からこのラウンデルを書いているので、迷彩パターンが少ーしばっかり変わっているのにお気付きですかー?
で、大戦後、日の丸と誤認されることは無くなっても、暫くこのマーキングだったってことですね。グリフォン搭載の首長でスマートなスピットには、このラウンデルの方がクールで似合ってるかもぉ。
さて、このスピットファイア。1936年3月、原型のタイプ300、シリアルK5054が初飛行してから、最終生産型のMk.24の最後の機体がロールアウトした1948年2月まで、実に12年間に渡り、改良が加えられ続けた。更に、艦上型の最終型シーファイアMk.47の最後の機体が海軍に納入されたのはその1年後の1949年1月だそうだ。タイプ300とシーファイアMk.47では、全く別の機体ように変化してますねぇ。でもって、朝鮮戦争に参戦したシーファイアが1950年。香港に派遣されていた16機のスピットファイアMk.24が1954年に退役し、戦闘機としては他に類を見ない18年という長い歴史にピリオドを打った。
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