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ダッソーM.D450ウーラガン

エレール

フランス空軍 第12戦闘飛行隊”カンブレシス” カンブレ 1954

 

 1949年初めに原型が初飛行したフランス初の国産ジェット戦闘機。マルセル・ダッソー社が独自で開発した機体で、リパブリックF−84サンダージェットの真似っこみたいな機体レイアウトですが翼に軽い後退角がついております。さほどの高性能とはいえないものの、極めて故障の少ない優秀な機体として評価は高く、その性能にフランス空軍が注目、850機もの発注をかけたそうです。ところが、ドイツの開発した後退翼の技術が世界に浸透し始め、航空機が日進月歩で進化していた当時、直線翼のサンダージェットが後退翼のサンダーストリークへ。同じくパンサーがクーガーへ。アタッカーからスイフト。そして設計初期のXP−86からP(F)−86へと変化したように、このウーラガンが納入され始めた1952年には、既にその改良型で本格的な後退翼のミステールが完成していたそうでして、発注の対象はそちらにシフト。結局350機ほどに終わった。
 ところで、このマルセル・ダッソー社のマルセル・ダッソーさん。以前はマルセル・ブロック(ブロッシュ)という名前だったそうな。ブロック? そうなんです、あの失敗作(だよねぇ)ブロックMB150シリーズの戦闘機を設計した方でして、その後、彼の兄が戦時中レジスタンスとして名乗っていた変名のダッソーに改名したそうだ。と、どうでしょう、MB150シリーズでは結局成功をおさめられなかった彼が、このウーラガンからミステール、そしてミラージュへと、世界的な航空機設計の第一人者となった訳ですよ。まあ、ただ名前を変えただけで、そういうことになった訳ではないでしょうけどねぇ。
 キットはエレール。サンドベージュといったらいいんでしょうか?変わった色のモールドです。パネルラインは適度な凸モールドで可動部分の他一部が凹。若干のバリなどありますが各部の合いも宜しく、パーツ数も多からず少なからずの必要最低限に分割されて約30個。言ってみれば丁度手ごろな数で、ぷらもオヤジ/72としては宜しいキットとなる訳ですネ。
 何分少々古いキットでしてデカールは少し焼けておりましたが馴染みは宜しく、ストレス無く貼れました。ただ残念なことに若干版ズレしてまして、ラウンデルの青い丸がズレていました。ラウンデルはほんの少しズレていても目立ちますので、これだけは余ったデカールからもって来ました。最後に全体にクリアを吹いてから、正面から半光沢をサッと吹きました。仕上げにモールドはありませんが、翼端燃料タンクの先端に翼端灯を描いて完成。
 で、出来上がってから気が付きました。機首の部隊マークでしょうか、左の蜂?がアリャ?ずれているではないか!貼る時はかなり神経を使って「曲がりは大丈夫か?」「左右で高さや位置のズレはないか?」とやるんですが、そういえば、この機首のマークだけ、最後に密着させなかったような気が・・・・。仕上げ段階の塗装のレタッチをするときにでも触っちゃったのか、それでずれちゃったようです。クリアを吹く前なら、ひょっとすると修正できたかもしれませんが後の祭り。プラモ作り。最後まで気を抜くな!ってことですネ。尚、このキット。イスラエル空軍の迷彩バージョンも作れるようにデカールが2種類になっておりますので、同じキットを入手して、そちらを作りがてらこちらを修正するという手が残されておりますのですぅ。

 
 
     
 
     
 
   
   
とじる