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スーパーマリン スピットファイアMk.T初期生産型


エアフィックス

イギリス空軍 第19スコードロン 1939年初春 ダックスフォード

 
 エアフィックスの新金型でスピットファイアMk.TとMk.Uaのコンバチ。新しい金型だけあって、ほんの若干の手直しで殆ど問題なく組めるキットですが、パネルラインがぷらもオヤジ/72としては少々やり過ぎってっ感じです。シャープではあるのですが、マッチボックの運河までは行かないまでもかなり太いと感じます。でもこれはあくまでぷらもオヤジ/72の感覚であって、そんなこと無いよ、いい感じじゃないですか。とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
 で、前作と同じ第19スコードロンの機体でWZ◎T、シリアルK9794です。このエアフィックスの他、前作のハセガワやAZモデルからも出ているこのマーキング。それぞれ微妙に違うんですよ。ラウンデルの大きさや位置がそれぞれことなったり、シリアルナンバーが有ったり無かったり。それに1938年8月のダックスフォード基地のというのもひっかかります。
 で、このエアフィックスが一番最近のキットなので、考証もこれが多分一番正しいと思われるのですが、まずラウンデルがアメリカ機のように左上面と右下面にしかなく、しかも上と下が同じラウンデルというのもイギリス空軍にしてはおかしい。また、この白と黒にフラップなどだけシルバーという機体下面の味方識別塗装は1938年末から1939年初めにかけてのもので、1938年8月はまだ下面は全面無塗装のはずなんです。
 ただ、この味方識別塗装を筆頭にラウンデル形状や大きさなどまで含めるとスピットファイアの塗装は頻繁に変更されておりまして、1938年5月14日に完成の1号機(シリアルK9787)の、前作のような上面ダークグリーンとダークアース、下面ジュラルミン無塗装から始まり、最もポピュラーといえる上面ダークグリーンとオーシャングレー、下面ミディアムシーグレーで対日戦線などを除きラウンデル形状などがその後大戦を通じて変わらなかったと言う1942年5月中旬付通達の塗装に落ち着くまで僅か3年半程の間に少なくとも、なんと8回も変更されているのであります。ですのでこの間、前線などでは実際に通達どおりに変更されていたかははなはだ疑問でありまして、今回はキットの指示通り仕上げました。で、その仕上げのデカール。大変良く出来たデカールでピンセットでつまんでもシナシナとはならない適度な厚みのベースですが、貼るとその密着性は素晴らしく、先程申し上げました結構太い筋彫りにもピッタリと密着します。さてこの機体、迷彩初期にだけあった通常と流れが逆パターンのBスキーム迷彩です。
 
 
     
 
     
 
   
 
     
     
とじる