エアフィックス
 

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ダグラスA−1Hスカイレイダー



ブレンガン

アメリカ海軍 第25攻撃飛行隊 空母ミッドウェイ 1965 ベトナム

 
 エアフィックスのスカイレイダー。パネルラインは凸で、ラインに沿ったリッベトも凸の古いキットですが、若干のバリを削り、合わせを調整すれば、全体のイメージは宜しいのではないでしょうか。ただ、一部ピトー管やカウルフラップから覗く排気管など細かいパーツがありませんので気になる向きには自作です。キットはA−1J。呼称統合前のAD−7で、713機と最も多く生産されたAD−6のエンジンをライトR-3350-26WB(3050hp)に換装し、機体構造を強化した最終型ですが、仕上げはA−1H(AD−6)です。というのもスカイレイダーといえば、あの有名な便器爆弾を搭載した空母ミッドウェイ艦載のVA−25(第25攻撃飛行隊)の572でA−1Hですよね。で、その便器爆弾。ブレンガンからトイレットボムとして、レジンパーツの便器とエッチングパーツの枠にデカールがセットになったものが出ておりまして、今回はこれを使用致しました。蛇足ながら、後でハセガワのキットを見たら、デカールは無いもののこのトイレットボムだけはパーツになって付いていた!
 尚、蛇足ながらこのVA−25の「電光を握りしめた拳」の部隊マークは、映画「トップガン」のモデルとして使われたことでも有名で、又ベトナム戦争中の1965年6月20日、北ベトナムのMig-17を撃墜したクリント・ジョンソン大尉の577でも有名な飛行隊です。
 さて、このスカイレイダー。大戦中の1945年3月にヘルダイバー、アヴェンジャーの後継として初飛行。大量発注されたものの大戦の終結で277機に減。朝鮮戦争に対地攻撃任務で参戦し、航空魚雷で北朝鮮のダムを破壊するなどの戦果をあげ、1957年に一旦生産は終了した。ところが、1960年にベトナム戦争が勃発。WWU時代の重爆撃機にも匹敵する3tを超えるペイロードと戦闘機並みの運動性能でヘリボーン部隊の護衛や救難ヘリの誘導及び援護で使用され、また、大型ジェット機が使用できない中型空母でも運用できることなどから生産が再開され、最終的には計3180機が生産された。
 で、本題のトイレットボムですが、当機の15個のハードポイントに3tを超えるペイロードは「キッチン以外に運べない物はない」と言われ、それを受けてアメリカ人ならではのユーモアなのですかね、朝鮮戦争で実際に流し台を翼下に"兵装"として取り付け投下したそうだ。さらに、ベトナム戦争時ではこの話を受け「もはやこの機体が搭載したことがないのはトイレくらいのものだ!」と言うジョークが生まれ、「だったら」ということで「信管を取り付けた便器」を搭載し、実戦で投下した。それがこのVA-25の572です。
   
  
   
   
   
 
 
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