悪魔の本棚  
                       (2001.12〜)


悪魔(私)は実に良く本を読む。
風呂の中、トイレ、ベット、車の中、電車、バス、エスカレータに乗りながら、
そして歩きながらといった案配で、本を読む暇がないほど本を読む。
題名も内容もすぐ忘れるので、同じ本が何冊かたまることも少なくない。
金の無駄なので、日記代わりに読んだ本を書き込んでいくことにした。

評価 ☆☆☆☆☆が最高 ★はマイナス評価


1.「神は銃弾」テラン
  ・2001年度のミステリーの傑作とのことだが、途中ギブアップ
   面白くない。
  ★

2.「ホワイトジャズ」エルロイ
 ・途中ギブアップ。この人どうも苦手。
  翻訳者も悩ます文章は何とも難解で読むリズムがでない。
  ★★

3.「雪月夜」 馳星周  双葉社
 ・北海道を舞台にした元右翼の青年と、ヤクザになった幼なじみとの戦い。
  馳作品にしてはつまらない。
  ☆☆

4.「不夜城」 馳星周 角川書店
  ・歌舞伎町を舞台に台湾マフィア、ヤクザが入り交じるすさまじい戦いを描く文句なしの傑作。
   ☆☆☆☆

5.「鎮魂歌」 馳星周 角川書店
  ・不夜城パート2。これも文句なし。
   ☆☆☆☆

6.「夜を賭けて」梁石日 (幻冬舎)
  ・戦後大阪の韓国人部落を描く傑作だが、後半は別の小説になってしまう。
   開高健に同じ題材を扱った「日本三文オペラ」があり、こちらの方がはるかに上。
   ☆☆☆

7.「血と骨」 梁石日 (幻冬舎)
  ・著者の実父が主人公。書評では評判が良かったが、それほどでも、という感じ。
   ☆☆

8.「 夜光虫」 馳星周 角川書店
  ・台湾プロ野球賭博に群がる台湾マフィアたちに愚弄される元日本人プロ野球選手。
   台湾の事情がよくわかる
   ☆☆☆

9.「漂流街」 馳星周(徳間書店)
  ・ブラジルと日本人の混血青年の暴力と戦いを描く。
   ☆☆    

10. 「 海燕ホテル・ブルー」 船戸与一 角川書店
  ・船戸作品では最低。刑務所を出所した男の転落のお話。
   映画にもなった名作「郵便配達は二度ベルを鳴らす(ジェイムス・ケイン」をモチーフに
   したとのことだが・・・
   ★ 

11.「 虹の谷の五月」 船戸与一 集英社
 ・フィリピンが舞台。少年の目を通して話が展開するがイマイチの感。
  ☆☆

11.「 かくも短き眠り」 船戸与一  角川書店
  ・船戸ものにしては・・・。
   ☆ 

12.「 竜神町竜神一三番地」 船戸与一  徳間書店
  ・ある島の観光開発をめぐる殺人事件に巻き込まれる男の話。
   書評での評価はよかったが、やはり船戸は海外物だな。
   ☆

13.「ダーウィン賞」
  ・最低の死に方でバカを子孫に残さなくした人に贈られる賞で、その賞を頂いたすばらしい人々の
   紹介。最高。
   ☆☆☆☆

14.「テニス2000」 ヴィック・ブレイデン 学会出版センター
  ・理論的、科学的に書かれたテニスのバイブル。
   ☆☆☆☆☆

15.「黒く塗れ」 マーク・ティムリン  講談社
  ・元刑事の私立探偵というとまたか、という感じだがこれが凄まじい。
   イギリスの人気シリーズもの。
   ☆☆

16.「ダーウィンの剃刀」 ダン・シモンズ 早川書房
  ・事故復元調査員ダーウィンの活躍を描く。「ダーウィン賞」についてもふれている。
   これは傑作
   ☆☆☆☆

17.「永遠に去りぬ」 ロバート・ゴダード  創元推理文庫
 ・稀代の語り部ゴダードの作品にハズレはない。この作品も読み出すと止まらない。
  さり気ない出だしから、どんどん話がこみ入ってくるが本当にうまい作家だ。
  ☆☆☆

                               
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18.「絵画で読む聖書」  中丸 明  新潮文庫
  ・名古屋弁で語る旧約・新約聖書のさまざまの物語。
  最高!!
  ☆☆☆☆☆

19.「暗黒の河」 ジェイムズ・グレイディ  新潮文庫
  ・元CIAの工作員のお話。CIAの汚さが良く描かれている。
   ☆☆

20.「甘い罠」 マイケル・ローリ   文集文庫
  ・シカゴの私立探偵シリーズ第一作。くだらない。
   ☆

21.「悪徳の都市」 スティーヴン・ハンター 扶桑社ミステリー
  ・「極大射程」で一躍有名になった作者だが、この人も三振はない。
    ☆☆☆

22.「ブラックサンダー」 トマス・ハリス  新潮文庫
  ・言わずと知れた「ハンニバル」の作者。この小説は映画にもなったが、内容が過激で
   日本では未公開。
   ☆☆☆

23.「ロックハドソン」 ロックハドソン  日本放送出版協会  
  ・エイズで死んだハリウッドスター、ロックハドソンの「我が生涯を語る」
   ☆☆☆

24.「戦争の犬たち」 フレデリック・フォーサイス  角川書店
  ・映画も大ヒット。戦争シーンは最終のホンのわずか。
   しかし、それまでの緊張感が素晴らしい。
   ☆☆☆

25.「ブラックチェリーブルース」  ジェームス・リー・バーク   角川文庫
  ・「天国の囚人」の主人公ロビーショーシリーズ。 
   結構読みにくい文章だが、傑作。
  ☆☆☆

26.「人間通」 矢沢永一   新潮選書
  ・今日買ってきたばかり

27.「日輪の果て」  ロバート・ゴダード  創元推理文庫
  ・ゴダードとしては平均点か?
  ☆☆☆

                   
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これは昔読んだものらしい。

燃える男       ,クイネル  ,新潮文庫,Feb-97
パーフェクトキル,クイネル  ,新潮文庫,Apr-97
ブルーリング,クイネル  ,新潮文庫,May-97
地獄からのメッセージ,クイネル  ,新潮文庫,Jun-97
メッカを撃て,クイネル  ,新潮文庫,Aug-97
スナップショット,クイネル  ,新潮文庫,Aug-97
サンカルロの対決,クイネル  ,新潮文庫,11/97
血の絆,クイネル  ,新潮文庫,Jun-97
ブラックホーン,クイネル  ,新潮文庫,Aug-97
,,,
暗殺ー究極の否定,D.マレル,新潮文庫,97/11

千尋の闇         ,R。ゴダード,創元推理文庫,Sep-97
蒼穹のかなたへ ,R。ゴダード,文春文庫,97/10
リオノーラの肖像,R。ゴダード,文春文庫,97/10

スパイ・シンカー     ,レイ・デントン,光文社文庫,Aug-97

消されかけた男  ,F。マントル,新潮社文庫,
再び消されかけた男                ,F。マントル,新潮社文庫,
おとり捜査,F。マントル,新潮社文庫,
空白の記録      ,F。マントル,新潮社文庫,
狙撃,F。マントル,新潮社文庫,

探偵のG    ,スーグラフトン,ハヤカワ文庫,

略奪者         ,J・Cボロック ,ハヤカワ文庫,
樹海戦線,J・Cボロック ,ハヤカワ文庫,

レベッカへの鍵,K.フォレット,新潮文庫,

救出        ,C・トーマス    ,新潮文庫,,

探偵ベン・パーキンス      ,ロブ・カントナー,扶桑社ミステリ,Oct-96,
危険な報酬,ロブ・カントナー,扶桑社ミステリ,Sep-97,
囁きの報酬,ロブ・カントナー,扶桑社ミステリ,Oct-97,
過去からの影,ロブ・カントナー,扶桑社ミステリ,Nov-97,


ラスト・コヨーテ        ,マイクル・コナリー,扶桑社ミステリー ,Oct-97,
ナイトホークス,マイクル・コナリー,扶桑社ミステリー ,Oct-97,(ナイトホーク[夜ふかしする人たち]エドワード・ホッパー)
ブラックハート,マイクル・コナリー,扶桑社ミステリー ,Oct-97,
ザ.ポエット,マイクル・コナリー,扶桑社ミステリー ,97/11,

バッドブラッド,A.ブルーノ,扶桑社ミステリー ,1997/10,

フラッド,アンドリュー・ヴァクス,,
赤毛のストレーガ,,,
ブルーベル,,,
ハードキャンディ,,, 
,,, 
硝煙に消える        ,J・Pペレテーノス,ハヤカワ文庫, 

ドッグ・イート・ドッグ      ,E・バンカー,ハヤカワ文庫,Sep-97

誰が社長を殺したか      ,G。ホワイト  ,講談社文庫,
フォートポイントの殺人

永く冷たい秋        ,サム・リーブス,ハヤカワミステリー文庫 ,
過ぎゆく夏の別れ    ,サム・リーブス,ハヤカワミステリー文庫 ,
雨のやまない夜,サム・リーブス,ハヤカワミステリー文庫 ,

脅える暗殺者    ,J。ゴアズ,,Sep-97,

雪の狼,G.ミード,二見文庫,Oct-97,

嵐の眼,J.ヒギンズ,ハヤカワ書房,97/10,EYE OF THE STORM
目撃,D.バルダッチ,徳間文庫,97/10,ABUSOLUTE POWER

ここは昨年に読んだ本のダイジェスト版

(1)「ハンニバル」 トマス・ハリス   新潮文庫

(2)「レッドドラゴン」 トマス・ハリス  早川文庫

(3)「羊たちの沈黙」 トマス・ハリス  新潮文庫

(4)「極大射程」 ステーブンハンター 扶桑社

(5)「さらばカタロニア戦線」 ステーブンハンター 扶桑社

(6)「狩りの時」 ステーブンハンター 扶桑社

(7)「ダーティーホワイトボーイズ」 ステーブンハンター 扶桑社

(8)「日の名残り」 カズオ・イシグロ  早川文庫

(9)「緑の底の底」 船戸与一  徳間書店

(10)「蝦夷地別件」 船戸与一 新潮文庫

(11)「殺人者のパラソル」

(12)「触みの果実」   船戸与一  講談社

(13)「午後の行商人」  船戸与一  講談社

(14)「林蔵の貌」 北方謙三 集英社

(15)「余燼」 北方謙三 講談社

(16)「降魔の剣」 北方謙三 新潮社

(17)「風樹の剣」 北方謙三 新潮社

(18)「鉄の絆」  ロバート・ゴタード  創元推理文庫

(19)「ボーンコレクター」

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28. 「死の発送」 松本清張  角川文庫
   ・会社に置いてあったので十数年ぶりに読んだ。時刻表でのトリックは「点と線」の二番煎じ。
    内容も面白くない。
    これが日本の巨匠とは・・・・
    ▲▲

30.「華麗なる誘拐」 西村京太郎  講談社文庫
  ・これも誰かが会社に置いてあったので読んだ。
   さすが多作の作家だけあって内容はない。
   ▲▲

31.「Mr.クイン」  ジェイマス・スミス  ハヤカワ文庫
  ・アイルランドが舞台。天才犯罪プランナーが主人公という奇想天外な小説。傑作。 
   かなりイギリスをおちょくっているが、1999年英国推理作家協会賞にノミネートされた。
   ☆☆☆☆

32.「猛禽の宴」   楡 周平  宝島書店
  ・日本人犯罪者がアメリカを舞台に活躍するノアールもの。日本人作家にしてはスケールが大
   きい。船戸与一と違い最後に全員が死ぬということはないが、ちょっと甘いかも。
   面白くて一日で読んだ。
   ☆☆
 
33.「クーデター」  楡 周平 宝島文庫
 ・日本のある宗教をいくつかイメージした作品。良くできているが、後半はちょっと・・・
  ☆☆

34.「ハリウッド・パワーゲーム」  内藤 篤  TBSブリタニカ
 ・ハリウッドの誕生から現在までをアメリカ得意の「訴訟」を透して描く。
  エジソンのカルテル作りにも触れている。
  ☆

35.「怪人エジソン」 浜田和幸 日本経済新聞社
 ・エジソンの日記などから今まで知られていなかったエジソン像に迫る。
  これも後半がイマイチ。
  ☆☆

36.「ピアノ・ソナタ」 S・J・ローザン 創元推理文庫
 ・女性の作にしては切れがいいし、変な正義感を振りかざさないのも好感が持てる。
  後半が急に昔の推理小説みたいに、あっという間に謎解きが終わる。エ〜!
  どうしてそんなこと分かるの?という感じ。翻訳の女性(直良和美)は下手。
  ☆☆1/2

37.「地獄の静かな日」 A・J・クイネル
 ・クイネル初の短編小説。これがなかなかいい。クイネル作品でおなじみの「クリーシー」も
  一話で登場。こちらの翻訳(大熊榮)は本当にうまい。
  ☆☆☆

38.「お楽しみはこれからだ.6」 和田誠
 ・映画から集めた名せりふの数々。よくもまあこれまで・・・・
  ☆☆☆

39.「Cの福音」  楡 周平  宝島書店
  ・32.「猛禽の宴」の前編にあたるもの。
  期待はずれ。
  ★

40.「緋色の時代」上・下 船戸与一 
  ・元アフガンに侵攻したロシア兵のその後(マフィア)を描いたもの。大変な数の登場人物で
   後半ちょっとだれる。この人、ちょっと人を簡単に殺しすぎ。
   ☆☆☆1/2

41.「タバコ発ガン説のウソ」 山田千晶 恒友出版
  ・元国立予防衛生研究所室長の説。インチキ統計、インチキデータ
   ねつ造の手口の数々がよく分かる。
   ☆☆

42.「マーフィーの法則」 アーサー・ブロック アスキー出版
 ・今更と思ったが、Book-offで100円に値下げしていたのでゲット。
  でも、結構いける。
  ☆☆☆

43「言葉でわかる「話を聞かない男、地図が読めない女」のすれ違い」」
     アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ 主婦の友社
 ・これもベストセラーの解説だが、やはり100円だったので買った。
  女性と男性の思考がよく分かり、これも儲けもの。
  ☆☆☆

44.「毛沢東秘録」 産経新聞取材班 産経新聞社
 ・読み出したところ。

45.「第二次世界大戦回顧録」 W・チャーチル
 ・読み出したばかり。

46.「良心的」 山本夏彦 新潮社
 ・週刊新潮に連載のコラムをまとめたもの。勿論、素晴らしい。
  ☆☆☆

47.「オール・マイトウモロウ」 開高 健 角川文庫
 ・コラム集。モチ論珠玉の文章。
  ☆☆☆

48.「凍てついた絆」 T・J・マクレガー 創元推理文庫
 ・途中まで読んで、一度読んだ本と気がついた。何度読んでも、くだらない本は
  だめ。女性作家のものはどうも苦手。
  ★

49.「最も危険な場所 上・下」 (Pale Horse Comming) S・ハンター 扶桑社ミステリー
 ・読み出したら途中で止まらない。ボブ・スワガーの父、アール・スワガーの活躍。7人の
  侍的な部分もあったりするが、兎に角おもしろい。
  ☆☆☆ 

50.「お楽しみはこれからだ.1」 和田誠
51.「お楽しみはこれからだ.2」 和田誠
 ・映画から集めた名せりふの数々。よくもまあこれまで・・・・
  ☆☆☆

52.「映画の英語」 原島一男 ジャパンタイムス
 ・映画の名セリフ。悪くはないが・・・
  ☆

53.「マーフィーの法則 2」 アーサー・ブロック アスキー出版
 ・これも100円だったのでゲット。
  ☆☆

54「ススメ ススメ タバコ ノ ススメ」 (B.R.サーカス エゴイス叢書1)
 ・今時こんな本出すか?。文句なしに面白い。データもかなり正確。
  ☆☆☆

55.「挨拶はむずかしい」 丸谷才一 ・朝日新聞社
 ・挨拶の達人の本。かなり有名な本だが、あまり面白い例は少ない。
  ☆☆

56.「これでいいのかにっぽんのうた」  藍川由美 ・文春新書
 ・日本語の歌詞、メロディーと歌詞の関係等々日本が抱える問題を
  よく整理している。クラシック畑なので現在のPOPSにまでは踏み込
  んでないのが残念。
  ☆☆☆

57.「マーク・トウェインの生涯」 亀井俊介 ・南雲堂
 ・4000円もした。著者が文学者だからその世界は面白いし素晴らしい。
  これも後半、マーク・トウェインが事業に失敗していく過程になると急
  にパワーが落ちる。それがなければ最高。
  ☆☆☆

58.「赤とんぼ騒動」 吉行淳之介・潮出版社
 ・コラム集。あまり面白くない。
  ☆ 

59.「百舌の叫ぶ夜」 逢坂剛
 ・逢坂のスペインものはかなり面白いが、船戸と同じ日本物はダミ。
  ☆

60.「流砂の塔」 船戸与一 ・朝日新聞社
 ・今度は中国が舞台。相変わらずの船戸ワールド。小説としてより
  客家などの歴史が勉強になる。
  それにしてもこの人、人を殺し過ぎ。バイオレント=殺人と思い違い
  しているのでは?あるいは面倒だから殺してしまうのか?
  ☆☆

62.「知られざるフリーメーソン」 S・ナイト ・中央公論社
 ・買ったばかり

63.「ユダヤの商人シャーロック」 J・クロス ・青士社
 ・同上

64.「名言の内側」
 ・これから

65.「古書を求めて」 山下武 ・青弓社
 ・これから

66.「9ミリの挽歌」 ロブ・ライアン 文藝春秋
 ・途中でやめようと思ったが、最後まで頑張って読んだ。
  つまらない本はやはり最後まで下らない。
  前作の「アンダードック」も読んだのだが記憶がない。 
  ★

66.「狩りの風よ吹け」 スティーブ・ハミルトン
  ・前作「ウルフムーン」に続く作品。こちらはしっとりしていてなかなかいい。
  話にちょっと無理があるところもあるが、一気に読ませる。
  この作者は、正直なフリをしていて、読者を騙すのが好きなのかも知れない。
  ☆☆☆

67.「ミスティック・リバー デニス・ルヘイン
  ・ちょっと読みにくい本であるが、この作者の力量は大したもので、次第に
  引き込まれていく。
  ☆☆ 

68.「シェークスピアは隠れカトリックだった?」 ピーター・ミルワード 春秋社
  ・これから

69.「嘲笑う闇夜」 ビル・プロンジーニ 文春文庫
  ・話の展開は「ミスティックリバー」によく似ているが、駄作
  ☆

70.「犬は三日飼えば三年恩を忘れないは本当か?」 小方宗次 PHP
  ・獣医さんによる犬のお話。ことわざも一杯。
  ☆☆☆

72.「大いなる失敗」 ブレジンスキー 飛鳥新社
  ・20世紀の共産党の誕生と終焉。これから。

73.「私にとって神とは」 遠藤周作 光文社
 ・キリスト教徒である氏の神とは。大変わかりやすく日本人にキリスト教を
  教える。
  ☆☆☆☆

74.「生きる勇気の湧いてくる本」 遠藤周作 騎虎書房
 ・多分彼の最後の本。今まで出版した本のダイジェスト版。
 ☆☆☆
 
75.「魂の絆」 トマス・ケリー 早川書房
 ・ニューヨークに移り住んだアイルランド移民たちトンネル堀が主人公。
  1980年代のニューヨークとアイルランド人たちの貧困さ、そして力強さ
  がよくわかる。
  ☆☆☆☆ 

76.77 「ジャズエッセイ1.2」 植草甚一 河出文庫
  ・説明の必要がないくらいの本
  ☆☆☆

78.「水の上を歩く?」 開高健・島地勝彦 集英社
  ・酒場でジョーク十番勝負
  ☆☆☆

80.「夏の闇」 開口健 新潮社
81.「破れた繭」 開口健 新潮社
82.「花終える闇」 開口健 新潮社
93.「開口閉口」 開高健 新潮文庫
94.「知的な痴的な教養講座」 集英社文庫
95.「最後の晩餐」 開高健 文藝春秋
 ・続けざまに開口健をよんでいる。iいつ読んでも凄い作家。
   まだ、彼を読み、感動できるのはまだ悪魔も捨てたものではない。
  ☆☆☆☆

96.巻頭随筆2」 文藝春秋
  偶然買った本だが、渡辺紳一郎が啄木のことを書いているのを発見。超ラッキー。
  ☆☆

97.「我が名はレッド」  ジェイマス・スミス  ハヤカワ文庫
  「Mr.クイン」の作者、第二弾。怪作。
  ☆☆☆

98.「五匹の赤い鰊」 ドロシー・L・セイヤーズ 創元推理文庫
  ・昔懐かしい、推理小説。題に引かれて買ったが、何故「赤い鰊」といいう題名なのか不明。
   解説者も知らないのかも。それを見つける前に、20ページくらい読んでギブアップ。
   最終ページに一挙に飛び、犯人
   をみつけた(?)
  ★

99.100.101.102.103.104.105.106.「読むクスリ 3.4.5.6.7.8.11.12」上原淳一郎 文藝春秋
  ・ネタ探し
  ☆☆☆

107. 「橋の上の霜」平岩弓枝・新潮文庫
   ・本当に久しぶりに女性作家・日本文学ものを読んだ。
   江戸末期の狂歌、狂文、洒落本の作者、蜀山人が主人公
   「いくらか黄ばんだ畳の上を、醒めきれない視線が這っていくと、開け放し
    てある障子の向こうに狭い庭がみえた」
   冒頭のこの文章で、主人公の生活と家の様子が手に取るように分かる。
   ☆☆☆

108.109「オールウェイズ T。U」 開口健 新潮社
   ・氏の発表した、コラム等々を集めたもの。
   ☆☆☆

110.「人生惚れてこそ」 米長邦雄・羽生善治 クレスト社
  ・米長は少々頭が良すぎて、上滑りするところがあるが急所は押さえる。
   羽生は若いが、さすが強い理由がわかる。まさに頭脳である。
   本自体は大したことないが、一つでも彼らの神髄に触れることができる
   ことで価値がある。
   ☆☆☆

110.「頭にガツンと一撃」 ロジャー・フォン・イーク 新潮社
  ・ちょっと前のベストセラー。部分的には光るものがあるが、アメリカ流の物の
   考え方が浅い。
  ☆

111.「絶対音感」 最相葉月 小学館
  ・こちらもベストセラー。食わず嫌いで読まなかったが、100円だったので
   ゲット(古本)。こちらはなかなかの内容。彼女の書くまでのインプット量の凄さ
   (インタビューと参考にした文献)に頭が下がる。
   えらい勉強になりました。
   ☆☆☆☆

112.「ジョーク雑学大百科」 塩田丸男 新潮文庫
   この人の雑学力も凄い。
   ☆☆☆

113.114.115.「茶話 上 中 下」 薄田泣菫
       大正時代のコラム集だが、開高健のご推薦だったので取り寄せた。  
       やはり、その時代のことはその時代の人に聞けと言うことだ。      
       さりげない、何の力みもない文章だが流石と言ったところ。    
       ☆☆☆☆

116.「日本人への遺言」 福田恆存 文芸春秋
    ・色々の本からの抜粋だが、一ページごとの重みが凄い。
    まさに遺言である。
     ☆☆☆☆プラス1/2

117.「ロックで読むアメリカ」 寺島美紀子 近代文芸社
   ・ロックの日本語訳の話である。ロックは反体制的なものが多いので、
    実に難解である。それを知らないで日本語に翻訳しているから訳が
    わからないという本である。
    ☆☆☆

118.「誰かが笑っている」 デイヴィット・マーティン 扶桑社ミステリー
   ・かなり気持ち悪いストーリーだが、うまく読ませる。
    日本語訳もお上手。
    ☆☆

119.「愛と人生をめぐる断想」 遠藤周作 光文社文庫
   ・遠藤周作のことわざ集といった本。
    ☆☆

120.「脳という劇場」 養老孟司  青士社
   ・これから
 
121.「野口英世知られざる軌跡」 山本厚子 山手書房新社
   ・妻メリー・ロレッタを中心に書かれた野口。
   ☆☆

122.「ハバナ・ベイ」 マーティン・C.スミス  講談社文庫
   ・題名のとおり、キューバが舞台のミステリー。
    ロシアの捜査官の活躍を描くが、ソ連崩壊後のキューバの様子がよく分かる。
    前半はまったく話しが進展せず、ちょっといらいらするが後半は一気に加速。
    という感じ。
    ☆☆☆

123.「勇気ある言葉」遠藤周作  集英社文庫  
    ☆☆
124..「ぐうたら社会学」遠藤周作 集英社文庫
    ☆☆

125.「ジョン・レノンの真実」 ジョン・ウィナー 角川書店  
  ・FBIが監視したレノンの記録。  
   ☆☆☆      ・

126.「三島由紀夫」 福島鑄郎 朝文社
  ・三島研究書の一つ。ルーツから探る力作。
   ☆☆☆     

127.「討論 三島由紀夫 東大全共闘」 新潮出版
  ・立場は相反するものの、一番三島を認めていたのは当時の左翼だったかもしれない。
   ☆☆

128.「W.S.クラーク その栄光と挫折」 ジョン・エム・マキ 北海道大学図書刊行社
  ・この本のおかげで、一ページのコラムが書けた。それにしても赤裸々のクラーク像を
   書いたこの本を北大関連の書店が発刊するとは。さすが北海道は懐が広い。
   ☆☆☆

129.「星条旗のアメリカ」青木富貴子 文芸春秋
  ・歴史書に書いていないアメリカ誕生から冷戦まで。
   筆者はピート・ハミルの奥さん。
  ☆☆☆

130.「とっておきのいい話」 週刊文春(編)
  ・ジョーク集だが、質は高い。
  ☆☆☆

131.「地球はグラスのふちを回る」 開高健 新潮文庫
  ・酒にまつわるエッセイ。と同時に旅のエッセイでもある。
   各ページが開高健である。
  ☆☆☆

132.「鉛筆一本」(中)大森実 講談社   
  ・筆者が毎日新聞アメリカ駐在員時代のアメリカと日本を語る。
   まだ、途中だが力作。   
   ☆☆☆

133.「二○三九年の真実」落合信彦 集英社文庫
  ・二〇三九年というのはケネディ暗殺に関する資料が公開される
   年である。 逆に言うと、そこまで非公開にしなければならない不
   都合があるとしか考えられない。それを証明するため、筆者は精
   緻な取材を行っている。ロバート・ケネディーについての記述が少
   ない。オズワルドを射殺したルビーについてのその後に触れてい
   ないなどの不満はあるが、説得力は十分である。
  ☆☆☆

134.「アメリカン☆アメリカン」犬養道子 文藝春秋
  ・1978年の作だからしょうがないが、アメリカ礼賛である。
   今のアメリカを見て、彼女はどう感じているのか伺いたいものである。
   ☆

135.「終わりなき悪意」上・下 タミー・ホウグ 扶桑社ミステリー
  ・女性作家のミステリーはどうも相性が悪い。この作品もやはりダメ。細か
   い部分にこだわりすぎ、ストーリー展開が遅く何度読み続けるのを諦め
   ようとしたことか。
   ★

136.「変わりゆくアラブ」 牟田口義郎 朝日新聞社
  ・10年以上前に出版されたものなので古いが、当時のアラブの様子がよく分か
   る。
   ☆☆

137.「西欧とアラブの衝突」 宮田律  NHK放送出版協会
  ・大変わかりやすいアラブの教科書的書。勿論、アメリカとの関連も。
   ☆☆☆

138.「ブッシュの世界支配戦略とベクテル社」 江戸有介  冬樹社
  ・ブッシュといってもこれはオヤジの方の話。べくテル社とはアメリカ合衆国
   の秘密会社。内容はイマイチだがま〜、面白い。
   ☆

139.「ブラックウオーター・トランジット」  カーティス・ストラウド 文春文庫
  ・アメリカの運送会社社長の犯罪に絡み、連邦検事局とニューヨーク市警察が醜
   い足の引っ張り合いをする。結局、悪党の方が信義をまもり、取り締まる側の方
   が救いがない、という久しぶりのノンストップアクション小説。後味もすっきり。
   ☆☆☆1/2

140.「ケルト人」  クリスチアーヌ・エリュウエール  創元社
  ・これから

141.「自然の終焉」  ビル・マッキベン 河出書房新社
  ・これから

142.「狼の震える夜」ウィリアム・K.クルーガー 講談社文庫
  ・ミネソタ州の片田舎で起こる事件を元保安官コークが解決する。
   「凍りつく心臓」の続編。ハードボイルドミステリーとして出来がいい。
   ☆☆☆

143.「憤怒のぬかるみ」 佐藤愛子 集英社文庫
  ・いかりや愛子の怒り。遠藤周作氏とは同郷で昔からの知り合いである。
  ☆☆

144.「汚名」 ヴィンセント・ザンドリ 文春文庫
  ・刑務所所長が自らの汚名をすすぐというお話。
   ストーリーは単純すぎるがマ〜マ〜読ませる。
   ☆☆

142.「明日なき報酬」 ブラッド・スミス 講談社文庫
 ・1950年代のトロントに舞い戻った引退したボクサーと
  黒人の相棒と、彼らをめぐる人々の思惑と金儲け。
  なかなか読ませる本。
  ☆☆☆

143.144.145.146. 「麻雀放浪記」 阿佐田哲也  角川文庫
  ・食わず嫌いで読まなかったが、読んでみると強烈に面白い。
   いや、面白すぎる。
  ☆☆☆☆

147.「坊主の花かんざし」 佐藤愛子 集英社文庫
  ・やはり怪傑おばさんだ。歯切れのよさは男以上というのは
   褒め言葉か。
  ☆☆

148.「新約聖書を知っていますか」 阿刀田高 新潮社
  ・マリアの処女受胎など、聖書をいくら読んでも分からない
   疑問が明らかになる。
  ☆☆☆

150.「凶手」バックス
  ・バークシリーズで有名な作家だが、今回は独立もの。
   なかなか読ませるが、最後はどうしても幼児虐待に話が行くのは
  何ともはや・・・
  どうも、昔読んだことがあるような気がする。
 ☆☆

151.「終極の標的」 J・C・ボロック   ハヤカワ文庫
  ・久しぶりにボロックものを読んだ。
   相変わらずのワンマンアーミの活劇モノ。
  ☆☆

152.「争奪」 R・ジェイムズ 講談社文庫
  ちょっと変わったマフィア物。
  お粗末。
 ☆

153.「覗く」上・下 D.エリス 講談社文庫
  ・下手な邦訳。題名とは大違いの本格的法廷もの。
   でも肝心の謎解きの部分がインチキ。
  ☆

154.「バースへの帰還」 ピーター・ラヴゼイ  ハヤカワミステリ
  ・ピーターダイアモンド元刑事が活躍する謎ときと警察ものとの合体といった感じ。
   会話がしゃれていて面白いが彼が本当に優秀な刑事かどうかは不明。
   ☆☆

155.死のダンス リチャードーサタインバーグ  二見書房
  ・原題の「Four Phase Men」とは諜報活動の分野、情報収集・対情報活動・ハイテ
   ク技術の駆使・暗殺において,飛び抜けた才能を持ち、単独で危険な任務を
   処理できる人間のことだそうだ。かなり面白いが、ちょっと粗削りか。
   ☆☆

156.「名もなき墓標」 ジョン・ダニング 
  ・「死の蔵書」で有名な作者。でもこちらの方がはるかに傑作。
   地味な話から始まってどんどん展開とスペンスが高まる。元ジャーナリストらしく
   無駄な表現はなく、歯切れいい文章。この筆力はやはりただものではない。
   ☆☆☆

157.「アンダードッグス」 R.ライアン 文春文庫
  ・「不思議な国のアリス」をモチーフにしたシアトル市の地下道を舞台にしたモノ。
   「小熊のプーさん」を基にしたものも読んだことがあるが、イマイチ。
   ☆☆

158.「ネオンレイン」  バーク  角川文庫
   ・ケイジャンの警部補ロビーショーの第一作。
    骨太なストーリー展開はさすが。
   ☆☆☆1/2

159.「復讐の残響」 D.ローン 
  ・これもシリーズもの。
   目の見えなくなった元音響技師の活躍というのがパターンだが、
   今回は元刑事の奥さんの活躍がほとんど。
   主人公は下らないことで、犯人に拉致されるとかほとんどバカ
   (最期は奥さんに助けられる)。ストーリーはなかなか面白いのだがなんとも
   もったいない感じ。
   ☆☆

160.「暗黒のクロスボウ」 R.ウオーカー 扶桑社ミステリー
   ・これはシリーズ第一作。
   インディアンの刑事もの、猟奇的殺人を解決する、インテリ
   チェロキーインディアンである。
   米国の警察を含めインディアンに対する偏見等がよく分かる。
   ☆☆

161. 「大きな枝が折れるとき」 J・ケラーマン 扶桑社ミステリー
  ・著者は臨床心理学者。それだけに精神分析、心理学に関わる
   詳しい記述が目立 つ。会話もなかなか面白い。
   ☆☆

162.「暗殺者」 グレッグ・ルッカ 講談社文庫
 ・ボディーガードのアティカスシリーズ。
  ちょっとストーリ展開が不自然かな。エンディングもイマイチ。
  ☆☆ 

163.「悪党どもの荒野」 ブライアン・ホッジ 芙蓉社
 ・悪党ども6人のおっかけっこ。
  実は一度読んでいるのだが、ほとんど覚えていなかった。
  バイオレンスと適度のユーモアが混在して気持ちよく読ませる。
  ☆☆

164.「ヘルズキッチン」 ジェフリー ディーヴァー
 ・ニューヨークのアイルランド人の巣窟であるヘルズキッチンを舞台にした
  もの。
  どうもこの人の本の犯人はいつもちょっとハテナ?と思わせる。
  ☆☆

165.「幻の特装本」 ジョン・ダニング ハヤカワ文庫
 ・元刑事の古本屋さんクリフシリーズもの。
  得意の古本の蘊蓄がちょっとうるさいが、話の展開上しょうがないか。
  この作家の知識と筆力にはいつも感動する
  ☆☆

166.「暗殺者」 グレッグ・ルッカ 講談社文庫
 ・ボディーガードのアティカスシリーズ。  
  ちょっとストーリ展開が不自然かな。エンディングもイマイチ。
  ☆☆ 

167.「記憶なき殺人」 ロバート・クラーク 講談社文庫
 ・ちょっと変わったストーリー。
 直前の記憶をどんどん忘れていくという若者が無実の殺人罪で投獄される。
 そして、どうなるかと読んでいると結局そのままというちょっと救いのない話。
 ☆

168.「遙か南へ」 ロバート・R・マキャモン 文春文庫
 ・「悪党どもの荒野」といった風情のお話しだが、登場人物がそれぞれおかしい。
  ベトナム戦争帰りの元兵隊はちっとも強くないし、おまけに白血病。彼の車に
  強引に乗り込む女は美人だが、顔の反面が痣。アメリカ南部のケイジャンの
  様子がよく分かる。そして感動のエンディング。
  ☆☆☆

169.「反撃」 リー・チャイルト 講談社
 ・元海兵隊員のワンマンアーミーもの。といえばボロックだが、話の強引さと
  主人公の強さといい、良い勝負?だ。
  ☆

170.「凶弾」J・グレイディ 新潮文庫
 ・映画化された「コンドルの6日間」の作者。
  重厚なタッチの警察ものだが、謎解きも内容も滅茶苦茶。
  せっかく、脇役にコメディタッチのふとっちょ刑事を配し
  たのだが、直ぐ殺されてしまうし。
  ★

171.「サイレントジョー」 T・ジェファーソン・パーカー 早川書房
  ・168.の「遙か南へ」の女性の半面が痣だったが、こちらの主人公ジョーは
   父親に子供の頃硫酸をかけられてやはり顔の半面があばた状態。
   こんな異常なストーリを一ヶ月の間に味わうなんて・・・。
   この作者は「渇き」で読んだことがある。平凡でしょうもない本だったが
   こちらはさすがに2002年のアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作にふさわしい、
   素晴らしい出来である。
   ついでに言えば、翻訳者七搦理恵子の訳もお見事。
   ☆☆☆☆1/2

172.「かくも冷たき心」 ジェイムス・エリオット 早川書房
   ・原題は「Cold cold heart」.有名なカントリーアンドウェスタンの
   名曲から取ったもの。元CIAの凄腕と女性記者の組み合わせと
   いうのは、どっかで読んだきがする。この二人が、サイコな殺人犯
   を追うのだが、この犯人は優秀なのに何故か殺人が衝動的。
   タランティーノ監督が映画化権を買い取ったとのことだが、映画に
   すると面白いかも。
   ☆☆

173.「ユダヤ=バチカンの世界支配戦略」 太田龍 日本文芸社
   ・数多いユダヤ陰謀説のひとつか。
    しかし、ユダヤとイエズス会・フリーメーソンとの関係等は全てがウソとは
    言えないところだ。
   ☆☆

174.「追悼の名人」 嵐山光三郎 新潮文庫
   ・正岡子規から小林秀雄まで、その人が亡くなった時におくられる
    弔辞の数々。もちろん本人のものもある。
    きれい事ではない世界が見える。
    ☆☆☆☆

175.「リメンバーハウスの闇のなかで」 メアリ・H・クラーク
  ・彼女得意のサイコスリラーとのことだが駄作。
   ★ 

176.「よみがえる百舌」逢坂剛  集英社文庫  
  ・「百舌の叫ぶ夜」という作品の続編。  これも読んだのだが、
   内容は殆ど覚えていない。  この本も下らない。最後の最後に
   少しどんでん返しがあるが、それまで体力派だっ  た元刑事が
   急に頭脳明晰になり、謎解きをする。会話もつまらないし、その
   会話を一々解説するモノだから「想像」する部分もない。
   駄作。といってもこの作者  の実力はこんなモンだろう。  
   ★★

176.「エコロジー幻想」武田邦彦 青春出版社
  ・世の中で盛んに言われている「エコロジー」とか「環境に優しい」
   とかいうのが如何にインチキかを極めて明快に解説している。
  もちろん「リサイクル」などというインチキにも触れている。
  如何に(環境問題を声高に言っている)メーカが実は正反対な
  製品を作っているか。そしてそれを税金を使ってリサイクルをしよ
  うとする行政。どうしようもない。
  結局の所、著者も書いているように真のエコロジーとはモノを大切
  に長く使い、捨てないことなのである。
  ☆☆☆

177.「悪魔の涙」ジェフリー ディーヴァー   
 ・「ボーンコレクター」の次作である。筆跡鑑定員の活躍で殺人鬼
  を追いつめるストーリ展開とプロットは相変わらず凄い。  
  ただ真犯人は毎度おなじみ、この作者風なので途中で気がつく筈だ。   
  ☆☆

178.「バカの壁」 養老孟司 新潮社
 ・悪魔の尊敬する先生の作だが、この本はいただけない。
  「日本人は「常識」を「雑学」のことだと思っているのではないか」
  というピーターバラカン氏の話を紹介しているが、この本も結構
  雑学の固まりである。
  「どうせ言っても分からない」と信じている著者がそのバカ相手に
  こんな本を出すなんて。そしてそれがベストセラーである。
  ☆

179.「影なき狙撃者」リチャード・コンドン 早川書房
   ・この作者は映画化された「男と女の名誉」などを書いた人。
    この本も映画化されたらしいが、内容がソ連の洗脳により
    殺人を行う主人公とあってはちょっと暗すぎる。
    題名にだまされて買ったという一つの例である。
    ☆

180.「殺しのリスト」 ローレンス・ブロック 二見書房
   ・スタガーシリーズでおなじみの作家。
    今回は殺し屋が他の殺し屋に狙われるというお話し。
    殺しのテクニックはMr.クイン的だが、結末を含めもの足らない。
    ☆。
  
181.「君はパレスチナを知っているか」 奈良本英祐 ほるぷ出版
    ・素晴らしい本である。ユダヤ通の悪魔にとっても非常に参考に
     なった。が、あとがきを読んだら中学生向けの本だという。
     お恥ずかしい・・・
     ☆☆☆☆

182.「密告者のゲーム」 ディック・レイア 角川書店
    ・アイルランドマフィアとFBIの長年にわたる癒着についての
     力作。実話である。
    ☆☆☆

183.「ムイミダス」 清水義範 毎日新聞社
     ・コラムの名人の「超・新語辞典」などの辞典集。
    
184.「一人のための正義」 ジョン・クラークスン ハヤカワ文庫
   ・元刑事で今はガードマン会社の社員が、兄を半死の目に遭わせた悪人との戦い
   を描く。日系人の武道家なども脇役でさらりと出てくるなど、かなり読ませる。
   そして主人公がガードマン会社社長の援助で壮絶な戦いになる。
   ☆☆☆

185.「餌食」ジョン・サンドフォード(原題:Certain Prey) 講談社文庫
  ・作者はピュウリッツア賞の受賞者とのことだが、何ともひどい話。
   妻帯者の男に横恋慕した、有能な女性弁護士が男を我がモノにするため
   に妻を殺害することを元ギャングに依頼。見事殺人に成功する。
   殺人者はこれまた若い女性。成功に見えたがそうは問屋が卸さない。
   この女性弁護士の切れ方が半端ではない。話としては面白いがちょっと
   どうかな?
   ☆ 

186.「リンドバーグ・デッドライン」  マックス・アラン・コリンズ 文春文庫
   ・有名なリンドバーグの幼児誘拐事件を解決すべく奔走するシカゴ市警
    刑事が主役。実際の事件を扱っているから、どこまでがフィクションで
    どこまでが事実なのかが微妙に絡みあっていて面白い。
    この刑事は例のエリオットネスに依頼されてこの仕事を始めるのだが、
    ネスは実業家になり、その後失敗。彼が書いた「アンタッチャブル」が
    有名になったのは死後のこと。などというエピソードも後書きにあった
    ような気がする。
    この本の結論は違うが、この事件の犯人はリンドバーグ自身であると
    いう説があり、こちらが有力だと悪魔は思う。
    ☆☆☆

187.「バンディツ」 エルモア・レナード 文藝春秋
   ・刑務所から出所した元泥棒がシスターの依頼で現金強奪を計画する。
    というとんでもない話だが、南米の悲惨な話もリアル、会話も洒落て
    おり楽しく読ませる。
    悪魔は知らなかったが、このレナードも大変な大物らしい。
    ☆☆☆

188.「無名なるイギリス人の日記」 ジョージ&ウィードン・グロウスミス 王国社
   ・これは本当は日記ではなく、創作なのだが、自然な語り口はそう思って
    読んでいても引き込まれてします。
    舞台は百年前のロンドン。へんてこな隣人、生意気な出入り業者、
    駄目な息子、そして人情家の社長、そして自分。
    当時のベストセラーだったらしい。
    ☆☆☆

189.「敵」デスモンド・バグリイ 早川書房
   ・バグリイは「マッキントッシュの男」の作者で大物。
    イギリスの情報局に勤める主人公がソ連・イギリスの政治陰謀に巻き
    込まれる。遺伝種組み替えの話などが新鮮で、ストーリーも単純で楽し
    めるが、ラストはあまり後味が良くない。
    ☆☆
 
190.「アメリカとアメリカ人」ジョン・スタインベック サイマル出版
   ・ノーベル文学賞作家が語るアメリカについてのエッセイ。
    彼の遺作である。
    アメリカを愛し、しかし鋭い視点でアメリカを見据える。
    「チャーリーとの旅」を出版した後、その旅行をもとにアメリカの
    の素晴らしさと矛盾を厳しくつく。
    ☆☆☆☆
 
191.「獣たちの墓」ローレンス・ブロック 二見文庫
    (I Walk along the Tombstones)
  ・ローレンス・ブロックの元刑事で元アル中、現在もぐりの私立探偵シリーズ
   もの。友人のアル中からの依頼で、兄貴の奥さんの誘拐事件解決捜査に
   乗り出す。
   サディスティックな殺人事件とその犯人。おどろおどろしい話だが、さすがに
   ブロックだけに作りは旨い、だが登場人物が皆好人物。友人のアル中、麻薬
   ディーラー、恋人(高級娼婦)、ストリートチュウドレン、おまけに犯人までも・・・
   そんなこともあり、何となく甘く感じてしまう。
   翻訳の田口俊樹はうまい。
   ☆☆

192.「晩秋」ロバート・B・パーカー 
   ・スペンサーシリーズ「初秋」の続編。
   しっとりとした独特の語り口は相変わらず。
   ☆☆

193.「射程圏」 ボロック
   ・ニューヨークの刑事が事件に巻き込まれた高級コールガールを保護
    しながらマフィアのボスと対決するのだが・・・
    この女の強いこと、それだけに主役の刑事がモノ足らなく感じ、いつもの
    ボロックものとは違いなんだか消化不良。
   ☆☆

194.

195.「乾いた警官」(Exceptional Clearance) ウィリアムス・J・コーニック 扶桑社ミステリー
   ☆☆

196.「神と悪魔の遺産」F・ポール・ウィルソン 扶桑社ミステリー (Legacies)
 ・アメリカにもいた必殺仕置き人。
  (唯の)ジャックという人。弱い人間から頼まれて悪者をやっつける。
  これは世の東西を問わず心地よい。当然、ジャックは強い。そして頭がよい。
  文章も歯切れ良いし、おまけに日本人も出てくる。おまけに「瀧田義男」と
  いう漢字名で出てくる(アメリカの元本ではどうなっているか不明だが)。
  これがものすごく強そうなのだが、活躍する前に殺  されるのがちょっと
  残念。前編はあるようだが、続編は出るかどうか、と心配する
  ほど面白い。
  ☆☆☆

197.「悪党パーカー 地獄の分け前」 リチャード・スターク  ハヤカワ文庫
 ・シリーズものだがすでに入手困難なものが多いそうだ。
  新しい仲間と銀行を襲撃して、大金をせしめたが裏切られる。その連中に
  対する復讐劇がストーリの縦糸だが痛快である。
  ☆☆☆
 
198.「ハートブレーカー」
 ・元警官と海洋生物学者でもある富豪のお嬢さんでとのお話。
  この海洋学者という看板に騙される。
  ☆☆

199.「封印された数字」 ジョン・ダニング ハヤカワ文庫
  ・この作者も絶対はずれのない人である。相変わらずの緻密な構成は大した
   もの。
   ☆☆☆

200.「誰かが泣いている 」デイヴィッド・マーティン 扶桑社ミステリー
  ・
ピューリッツアー賞を受賞したこともあるニュース・キャスターが
   ある時、幼児虐待のニュースを読みながら涙を抑えることができず、
   結局番組を降番。幼児虐待・殺害の真相をつかむためとある田舎町
   へ行く。
   ☆☆ 

201. 「嘘、そして沈黙」デイヴィドーティン
   ☆☆

202.「 殺し屋マックスと向こう見ず野郎」 テリー・オワイト 文春文庫 
   (Max Troueblood and the Jersey Desperado)
   ・引退した殺し屋マックスと犯罪者初年兵との不思議なコンビのお話。
   ☆☆☆

203.「死の教訓 上・下」 ジェフリー・ディーヴァー 講談社文庫 
   (The Lesson of Her Death)
  ・どうにも展開が遅く、イライラしながら読んだ。ディーヴァーらしくない。
  と思っていたら、この作品は彼が大ブレイクする前のモノだった。
  ティーバーなら、こいつが犯人と目星をつけた奴がいたが、これはう
  まくハズさ れた。これも、初期の作品のせいかも。
   ☆☆

204.「抹殺」 ボブ・メイヤー 二見文庫 (Cut-Out)
  ・犯罪組織のボスの金を誤魔化したうえ、裁判で有罪の為の証言をし
   て国の保護 プログラムに妻とともに入る・・・筈だったのだが。
   特殊部隊のライリーが悪と 戦う。裏切りあり、銃撃ありと盛りだくさんだ
   が、肝心の守るべき女性は殺され、自分だ け恋人と結ばれるというの
   では?
   ☆

205. 「ケイブマン」 ジョージ・ドーズ・グリーン 早川書房 (Cave Man)
  ・洞窟に済んでいるところから、ケイブマンと呼ばれる男。
   X光線がビルの上か ら発射されるなどと訳のワカランことを口走る。
   これがなかなかの探偵なのだが 最後の謎解きはちょっと凄すぎるか
   も。とにかくヘンテコな作品だ。 アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。 
   ☆☆

206.「シベリアの孤狼」 ルイス・ラムーア 二見書房
   ・アメリカ空軍軍人がソ連の罠にはまり、シベリアの監獄に拉致される。
   そこからシベリアの冬の広原を逃げに逃げる、追われに追われる。
   という話。主人公はアメリカインディア ンである。
   ☆☆☆  

207.「残酷な季節」 ウィリアム・G・タブリー 扶桑社ミステリー
  ・知り合いの元牧師から息子の殺人の疑いを晴らしてほしいと依頼された、
   弁護士。犯人はすぐ分かる。
  ☆☆ 

208.「バッド・プレース」 ディーン・クーンツ 文春文庫
  ・なんと、クーンツを読んだ。
   超能力者と夫婦の探偵とのお話。なので荒唐無稽なストーリーだが、
   やはりウマイ作家です。
  ☆☆
 
207「封印された悪夢」 フィリップ・マーゴリン 扶桑社(Hearsstone)
   ・作者はポートランド市で弁護士を営んでいる。
    迷宮入り寸前に現れた妙な証人。それにより事件が次第に・・・
   ☆☆

208.「ボストン、沈黙の街」 ウィリアム・ランディ 早川書房 (Mission Flats)
  ・元地方検事だった作者にしては、検事・警官の違法行為に甘いというか好意
   的に書かれている。かなり面白いのだが、殺人犯人と怪しげな警官を追うという
   ストリーが最後の結末で???。一体この本のテーマは何なのか分からなくなって
   くる。新人作家とのことだが、この後の作品はなさそう。
   ☆☆

209.「ダ・ヴィンチ・コード」 ダン・ブラウン 角川文庫
  ・悪魔は基本的にベストセラーは読まない。
   ベストセラー=良書という方程式は成り立たないからである。
   (値段が高いことも大きな要素だが)
   この本も文庫本になったのでやっと読んだ。
   かなり面白い。これならベストセラーになってもおかしくない、と感じる。
   しかし、内容はどうか。かなりご都合主義。
   特に後半はパズルを解くと言うより、コンピュータに頼ったり、最後は超偶然になん
   とキリストの子孫にたどり着く。
   う〜ん。
   ☆☆

210 「メービウスの環」ロバート・ラドラム 新潮文庫
  ・久しぶりにラドラムを読んだ。
   相変わらずのラドラム節だが、最晩年の作品のせいか、かなりプロットが複雑と
   なり、スケールもなかなかのものだ。彼の作品のなかでは出色である。
   ☆☆☆

211.「九龍城の闇」 スティーヴァン・キャロル 小学館文庫
  ・大富豪のダメ息子が成功した弟が殺された謎を見つけに、女性黒人警官の
   助けをかり、謎にせまる。
   元海兵隊員と言っても、たった二年で放り出されたというのだから腕のほどは知
   れている。だがだが・・・
   傑作ではないが、スケールも大きく、スピーディーな展開であっという間に読ん
   でしまう。
   ☆☆☆

212.「単独密偵」 ロバート・ラドラム 新潮文庫
  ・主人公は元工作員で、その組織などから命を狙われ、昔のノウハウを生かして
   壮絶な戦いを繰り広げる。
   というと、なんだ例のジェームスボーンじゃないか。と思う。
   (特に前作「メビウスの環」とは檄似)
   内容も何もかも盗作と言われてしょうがない。がラドラム本人の作だから盗作と
   は言えないが、なんか納得しにくい。
   ☆☆
 
213.「シグマ最終指令」  ロバート・ラドラム 新潮文庫
  ・ま〜、相変わらずのラドラム節。訳者の後書きにあるように「よくも同じモノを
   書く」というのが実感。
   また、作者は違うが音楽でいう、「コード進行」が「九龍城の闇」と檄似。
   最終のご都合主義(展開が分かってしまう)もいつものラドラム。
   ☆☆

214.「名もなき墓標」 ジョンダニング ハヤカワミステリー文庫
  ・こういう本を読むとラドラムとの差、作者の力量が光も違うものかと思わされる。
   新聞記者が普通なら見過ごす小さな事件からどんどんとストーリーが展開していく。
   関係者の女性が映画「ジョンブック」と同じアーミッシュだったりするのが興味深い。
  「死の蔵書」で有名な作者だが、この本ではいつもの古本店主(元刑事)を主人公
  にしたモノとは違う。
   ☆☆☆☆

215「鋼」 ダン・シモンズ 早川書房
  ・「ダーウィンの剃刀」以来、久しぶりにこの作家のモノを読んだ。
   相変わらずの歯切れの良さ。ムダが全くない。
   ちょっとなさすぎるかも知れない。
   元私立探偵ジョークルツのシリーズらしい。
   <悪党パーカー>を意識した作品とのこと。
   次作が楽しみ。
   ☆☆☆

216.「沸点の街」 M.スコット 新潮文庫
  ・このスコットのものも久しぶり。
   強盗家業の男が一人娘を殺され、その犯人捜しの旅に出る。
   ラストが少し後味が悪いが、楽しく読める。
   ☆☆☆

217.「トレイル・オブ・ティアズ」 A.クイネル 集英社
  ・クイネル晩年の作品。
   クローン人間を扱った異色作。
   題名はネイティブアメリカンの習わしからとったもの。
   クイネルらしく、読み出したら止まらないのは相変わらず
   で面白いが、ちょっと他の作品に比べると内容が浅いか。
   実は数年前に読み終わった本だった。
   数十ページ読んでから気がついた。
   ☆☆☆

218.「雪嵐」 ダン・シモンズ 早川書房
  ・ 「鋼」の続編。
   主人公がさらにパワーアップした感じで軽快に話が進む。
   ☆☆☆

219.「ゴッホは欺く」 ジェフリー・アーチャー 新潮社
  ・どうもこの作家とは相性が悪そうだ。
   大変面白いが、仕掛け(トリック)が見え見え。
   興味がそがれる。
   ただ、国際的にも有名な日本人コレクターが極めて
   まともな人物として描かれているのが救いか。
   ☆☆

220.「ハンニバルライジング」 トマス・ハリス
  ・久しぶりのレクター博士もの。
   前作の「ハンニバル」が最終作と噂されていたので、
   新作が出たと聞いて驚いた。が、内容は少年期から
   の生い立ちが主である。
   淡々とした調子は小説と言うより解説書みたいに感じる。
   ハリスの日本好きは有名であるが、これほどとは思わな
   かった。
   ☆☆☆

221.「諜報指揮官ヘミングウェイ」 ダン・シモンズ
  ・何とあのヘミングウェイが諜報指揮官だった、という。
   そしてこの小説はフィクションだが、書かれている内容は
   95%真実である。とシモンズは書いている。
   そして、シモンズを通してヘミングウェイの小説に対する思い
   が語られている。
   シモンズの達者さに改めて驚かされる。
   ☆☆☆☆ 

222.「王者のゲーム」 ネルソン・デミル 講談社文庫
  ・「将軍の娘」等で有名なデミルの作品だが、この人の作品を
   本格的に読むのは初めて。
   これほどまで面白いとは・・・・
   ニューヨーク市元刑事が主役でかなりユニークなキャラクター。
   まあ、型破りなのだが、兎に角魅力的で飽きさせない。
   ☆☆☆☆

223.「チャームスクール」 ネルソン・デミル 講談社文庫
  ・これもやはり相当面白い。 
   ただ、主人公と、そして一緒に活躍する女性との会話、行動など
   が「王者のゲーム」とほとんど同じなのはちょっと疑問。
   そして、結局両方とも結婚してしまう。
   ☆☆☆

224.「蝶舞う館」 船戸与一  講談社
  ・船戸得意の海外もの。
   舞台はベトナム高地の部族の隆起を描く。
   船戸にしてはちょっと荒っぽい印象。
  ☆☆☆

225.「ナイトフォール」 ネルソン・デミル 講談社文庫
   ・「王者のゲーム」の続編的なもの。
    前作で死んだはずのCIAマンが何故か生きているのは
    不思議だが、相変わらずのデミル節がさえている。
    ☆☆☆

226.「プラムアイランド」ネルソン・デミル 講談社文庫
  ・前記同様、ジョン・コーリー元刑事の活躍。
   早々と犯人が分かってしまうのは興ざめか。
   ☆☆☆

227.「デビルを探せ」リチャード・ホーク ハヤカワミステリー
   ・題名に惹かれて読んだ。
    途中まではそこそこだが、息切れ模様。
    結末も??
    ★

228.「奇怪な果実」 ジョン・コナリー 講談社
   お恥ずかしいことに、マイケル・コナリーと間違えて買ってしまった。
   出だしは好調だったが、そのうちカルト調になったりと
   最後は我慢して読んだ。
   ★

229.「アップカントリー」 ネルソン・デミル 講談社文庫
  ・上下二巻、1600ページという大作。
   舞台となるベトナムとベトナム戦争のことがよく分かる(そんな気になる)。
   デミルの作品は主人公と(美人で頭のよい)女性がペアになる、のが
   定番である。
   そして、軽口、減らず口。これは主人公の名前が変わるだけで共通し
   ていることである。
   こう続けざまに読んでいるとそれもそろそろうんざりしてくるし、イライラ
   させられる。
   しかし、この作品はデミルの作としては最大傑作であろう。
   ☆☆☆☆ 

230.「災いの古書」 ジョン・ダニング ハヤカワ文庫
   ・元刑事で今は古本経営者が主人公というこのシリーズ4作目。
    相変わらずムダのない展開と会話が楽しめる。
    一見単純な事件が、段々複雑になっていく様子もなかなか手慣れたもの
    だが、残念ながら途中で真犯人が分かってしまうのは、小生が悪魔だから
    か。
    この4作のなかでは一番劣るのは、長いこと健康を害しているせいか。
    ☆☆

241.「ボストン・シャドウ」 ウィリアム・ランディ 早川書房  
   208.「ボストン、沈黙の街」の作者のもの。「続編はないだろう」と予言したが、
   4年ぶりの新作である。
   長男が警官、次男が検事、三男が空き巣という家族とケネディー暗殺事件当時の
   ボストンを暗いタッチで描くなかなかの作品となった。
   イタリアギャング、地上げ、そしてアイリッシュ系の家族の複雑な絡みが興味深い。
   ☆☆☆

242.「狂犬は眠らない」 J・グレイディ   ハヤカワミステリ文庫
   5人の元CIAのスパイ(精神病患者)が入院中の病院での殺人事件に巻き込まれ、
   脱走して謎を解こうと、遠いワシントンまでを疾走する。
   深刻な状況のはずだが、随所にユーモアのある会話が散見され、あっという間に
   最終ページに。
   ☆☆☆


最終更新日:2008.4.16

     
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