悪魔のダーウィン賞
■アホの坂田  

本日風呂に浸かりながら悪魔の敬愛する「山本夏彦」氏のコ
ラムを読んでいた。
タバコの害についてという何でもないテーマなのだが氏の手に
かかると・・・

「タバコの害についてこのごろ威丈高に言うものが増えたのは
不愉快である。
いまタバコの害を言うものは、以前言わなかったものである。
いま言う害は全部以前からあったものである。
それなら少しはそのころ言うがいい。
当時何も言わないで、いま声高にいうのは便乗である。
人は便乗に際して言うときは声を大にする。
ことは正義は自分にあって相手にはないと思うと威丈高になる。
これはタバコの害の如きでさえ一人では言えないものが、いかに
多いかを物語るものである」 
              (「良心的 ・ 山本夏彦」 新潮社より)
正に至言である。
話は戦時中の隣組、婦人会にも広がっていき、変に真面目な人
間の害を明らかにしていく。

マエフリが長かったが、今日は鈴木宗男議員の証人喚問で日本中
が大いに盛り上がった一日であった。
が、そのアリサマは正に前述の「山本夏彦」氏の指摘通りの展開で
ある。
野党質問者の態度が正にその正義であり、さらに悪いのは下手な
パフォーマンス先行が見苦しい。
あの場ではアメリカで言えば推定無罪の態度で望まなければなら
ない。
「嘘つき!」,
「あんたやったんでしょ!」
と喚いても始まらないのだ。

そして宗男の悪行を知っていながら今まで知らん顔のはんべいを決
めこみ今更ながら大騒ぎするマスコミ。
これまた「山本夏彦」氏の指摘通りである。

鈴木宗男が真のダーウィン賞に値するかどうかは、別に論じること
にしよう。

(2002.3.11)


                      
     


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