◇ 「ごめん、おれは男なんだ」
     「なに、完璧な人間などどこにもおらんよ

名画「お熱いのが好き」のエンディングでのセリフ、
女装したジャック・レモンと、彼を女と思い込み、求婚するジョー・E・ブラウントのやりとりがなんとも面白い。この映画は先日(2002.3.27)亡くなったビリー・ワイルダー監督1957年の作品である。
ビリー・ワイルダーはオーストリア出身でユダヤ系である。それだけにセリフを大切にする監督であり、この名セリフだけでもこの映画を見る価値がある。
とはいっても、マリリン・モンロー(歌は本当にヘタだが)、ジョージ・ラフト=アメリカ版安部譲治(本当は逆だが)=元ギャング、悪魔の嫌いなギンギラギンのトニー・カーティスも面白かった、そしてなんと言ってもジャック・レモンなど、俳優陣もやはり凄い。
ジャックレモンは「アパートの鍵貸します」でもビリー・ワイルダー作品に出演していた悪魔の大好きな俳優である。
悪魔11歳の時に見た「ミスターロバーツ」(1955年)でヘンリー・フォンダと共演した作品でアカデミー助演男優賞を貰ったが、見直すたびに当時を思い出す。(艦長のヘンリーフォンダは後に日本軍との戦いで戦死することになるのがちょっとつらいが)。その後も数々の名画に登場したが、ビリー・ワイルダー作品で共演したウォルター・マッソーとのコンビも最高であった。シャーリ・マクレーンと共演した「アパートの鍵貸します」(これもビリー・ワイルダー作品)も同様で、相手を巧く引き出しながら自分を表現するのが極めて上手だった俳優だったと思う。
そういえば、「グレートレース」(1965年)でもトニー・カーティス(この俳優はコメディーの方が合っている)と共演していた。この作品には後に「刑事コロンボ」で有名になるピーター・フォークがジャック・レモンの弟子として活躍していた。、
・・・・すっかり映画の話になってしまった。

そのジャック・レモン氏も2001.6.21に亡くなってしまった。

「ごめん、おれ死んじまった」
  「なに、死なない人間などどこにもおらんよ」
といったところか。






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