ピカソ

◇　芸術は悲しみと苦しみから生まれる

パブロ・ピカソ（Pablo Picasso）のお言葉。

彼のフルネームは
「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランチスコ・ド・ポール・ジャン・ネボムチェーノ・クリスバン・クリスピアノ・ド・ラ・ンチシュ・トリニダット・ルイス・イ・ピカソ」
というとんでもなく長いものである。
ピカソの生地であるスペインでは多くの才能に恵まれるよう多くの名前をつける習慣があったそうだが、それが地域的なものなのかどうかは分からない。
いずれにしてもこの名前はピカソの祖父・叔父・父・乳母などの７人分の名前とキリスト教で言うところの神・キリスト・聖霊を「三位一体」として意味する言葉までいただいた大層な名前である。
ただし、この名前はクイズにはなっても本当は全く無意味。なにしろピカソ本人でさえこの長い名前を覚えていなかったと言われている（当たり前）

世界最長の名前は英国の洗濯屋アァサア.ペツ.ハァといふ男の一人娘の名前で、
Anna Bertha Cecilia Diana Emily Fanny GerTrude Hypatia Inez Jane Kate Louisa Mauda
Nora Ophelia Quince Rebecca Sarah Teresa　Ulysses Venus Winifred Xenophn Zeus
頭文字に置き列べているのが一寸面白い
ただし、この記録は古い（1917年）。
世界最長の名前(実在、ドイツ生まれのアメリカ人）名が26個（A～Zまでの頭文字）で150文字、姓が591文字改名して､Hubert Blaine Woｌfe ＋586，Senior となる。
　　　　（http://ww3.tiki.ne.jp/~masanao/study/study2no1.htm）

日本最長の名前は、落語に出てくる「寿限無」であろう。
「寿限無寿限無五劫の擦り切り海砂利水魚の水業松風来松食う寝る所に住む所パイポパイポのシューリンガイグーリン台の長久命の長助」
こちらも、立派な人間になるよう願いを込めてつけた名前だというのがピカソに共通していて面白い。
本の世界では、北杜夫氏が命名した『さびしい王様』の主人公の名前「シャハジ・ポンポン・ババサヒブ・アリストクラシー・アルアシッド・ジョージ・ストンコロリーン二十八世」が最長であろうか？

ついでに・・
「ピアノ」の元々の名前は「弱音も強音も出せるチェンバロ」という意味の「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」。

またまたついでに・・・
世界最長の村の名前はウェールズにある。
「Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch」（ウェールズ語）
「聖テシリオ教会の洞窟の前の渦巻きの出来る浅瀬の近くの白いハシバミの木の近くの窪みにある聖マリア教会」という意味だそうだ。

話がどんどんそれていくのでここら辺でストップ。ピカソのお言葉を整理しておく。

「わたしは立ち止まりはしない」

僕が子どものころ、母親は僕にこう言った。
「おまえは、兵士になれば大将になるよ……」
その代わり、僕は画家となり、ついにピカソとなった

「人は誰しも絵画を理解しようとする。それなら、なぜ小鳥の歌を理解しよう
　としないのだろうか」

「芸術に進歩はない。単に変貌するだけだ」

「絵画とは私にとって破壊の集積である」　　　

「フィリップ四世をヴェラスケスも描いたし、ルーベンスも描いた。全く別人に
　見える。本当のフィリップ四世は又別人だったに違いない、私はヴェラスケ
　スのフィリップ四世が一番本当だと思う。ヴェラスケスの力量に、私は説得
　されるからである」

「私達は自分の愛する相手を一つの視点から離れて見ているだけでは満足
　できない。前からも後ろからも見た上に、触ってさえもみなければ、愛する
　者を知る充足感は得られない。あらゆる視点から見た全体象を一つの画面
　に集めて、しかもそれが触角で確かめられるほど具体的でなければ、愛す
　る女を描いたことにはならない」

「こどもはみな、生まれながらに芸術家だ。
　問題はいかにして芸術家であり続けるかということだ」

「優れた芸術家は模倣するが、偉大な芸術家は盗む」

「芸術とは私たちに真実を悟らせてくれる嘘である」

「芸術はデタラメと偶然によって生まれる」
　　　ー悪魔　　