◇ 中国人はそれが本物だと立証されるまでは人の話を信じない                

「中国人はそれが本物だと立証されるまでは人の話を信じない
 日本人はそれがウソだと立証されるまでは信じ続ける」

イギリスの哲学者でノーベル文学賞受賞者でもあるバートランド・ラッセルのことばである。
このたびの中国・瀋陽の日本総領事館での亡命者事件を見ていて、この言葉を思い出した。

中国武装警官が日本総領事館に侵入し、亡命希望者5名を拘束した。
その際、武装警官が落とした帽子を、拾い上げて手渡してあげた、宮下謙副領事官は日中友好の鑑である。そして、亡命希望者から、亡命希望者から必死で渡した英文の嘆願書の受け取りを拒否した馬木秀治副領事官は正直者の鑑(多分、賄賂だと判断したのでしょう?)。
これに反し、以前から、「追い返せ」と指示していた阿南大使と事件発生の連絡に対し「俺にそんなくだらないこと連絡するな!」と怒った小泉首相はこの悪魔のホームページのコラムでの登場場所が違うが「ダーウィン賞」ものである。

そして、日本側の報告書はまさにこのB・ラッセルのお言葉どおり、現地の都合のよい話だけ集めてまとめるものだから、後から次々とボロが出るのである。
一体、日本は難民を受け入れるのか?それとも受け入れないのか?
そのスタンスが決まっていない状態でされる論議は無駄である。
(本当は受け入れない、と決めているのだが、宣言はしないというところか)

まだまだ分からないことが沢山ある。武装警官があんなに早く駆けつけるところをみると、余程近くに詰め所があるのだろう。そうすると、日本側の「追い返せ!」と中国側の利害は一致していると見なければならない。日本の総領事館を警備してもらうために、中国では普通に横行している賄賂を彼らに日頃から贈っているのではないかという人もいる。

何れにしても、日本は中国には勝てないということを再確認させられた事件であった。


・こんな笑い話を聞いたことがある。
 5年くらい前のこと。中国の国家統計局の官僚と日本の経済学者達が議論をしたが、
 かみ合わない。
 30分くらいたって、統計局の役人がこう聞いてきたという。
 「ひょっとして、あなた達はウチの統計の数字を信じているのですか?」    
      ー宮崎正弘(評論家) 週刊朝日 2006.6.9 「崩壊の予兆 中国バブル」


「アメリカ西部開拓史の時代にアメリカに渡った中国人の職業は洗濯屋かコックが
ほとんどだった。
線路を敷設していく工事部隊にもコックとして多くの中国人が加わっていた。
ある隊の白人の監督が珍しくマトモの人で、ある日中国人のコック長を呼んで言った。
『我々は君たちのことを『チンク・チンク』と呼んでバカにしていたけど、今日からはや
 めるよ』
『それはありがとうさん。
 じゃ、我々もあんたらのスープにおしっこを入れるのよすことにしよう』」
     - 阿川弘之「論語読みの論語知らず」より


*2006.6.10追加









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