◇酒なくてなんの己が桜かな

古典落語の「長屋の花見」、「寄り合い酒」の冒頭に出てくる川柳である。
だから随分、古いものであろう。
悪魔はご幼少のころ、当時は貴重品である蓄音機で春風亭柳橋師匠の「長屋の花見」をSPレコードで繰り返し聴いたのが基で結局、酒飲みになってしまった(?)。

酒こそ人生である。
そして御神酒というくらい、酒は神聖なものである。
これは世の東西を問わないのである。
さらに、酒は健康にもよい。
その証拠に、日本画の巨匠、横山大観画伯は三度の食事が日本酒とわずかなつまみだけで90歳の天寿をまっとうしたのである。
まさに「酒は百薬の長」である。

さらに、さらに、精神をリラックスさせる働きがあるとか、アルツハイマー症の発症率は飲まない人の1/4以下という報告もある。
そして、仕事のミスを追求されたら前日の酒のせいにするという手まである。

日本の酒豪県は国税庁の調査によると(だから結構正しいかも)
横綱:高知県
大関:秋田県
関脇:島根県
小結:和歌山県
前頭:新潟県
となる。

世界で言うとダントツはロシアだと思う。
もちろん飲むのはウオッカ。飲み過ぎが原因で男性の平均寿命は55歳とされている。
が、このウオッカの大半は偽物。すなわち、エチルアルコールが相当量混ぜ入れられているのだ。「目やに」をためたおっさんがいたら、このインチキウオッカを飲んでいる人と思って間違いない。本物のウオッカは高いので、一般の人間は買えないのだ。

酒をまったく飲めない人は、酒を分解する酵素を生まれつき持っていないので、すぐ真っ赤になったり、気持ちが悪くなったりする。これは学習によって鍛えられるものではない。
誠に気の毒な方たちである。
そして、酒を題材にした美しいことわざの数々が残っている。
まさに酒は万能である。

「バッカス(酒の神)はネプチューン(海の神)よりも多くのものを
 溺死させた」
     ーローマのことわざ


酒に害はない。泥酔する人に罪がある」
     ーフランクリン

「酒一杯にして人、酒を飲み
  酒二杯にして酒、酒を飲み
   酒三杯にして酒、人を飲む」
     ー不明

「酒と人間とは、絶えず戦い絶えず和解している仲のよい二人の闘士の
 関係である。
 負けたほうが勝ったほうを抱擁する」
     ーボードレール 

「酒のつくりだした友情は酒の酔いと一緒に消える」
     ードイツのことわざ

「人は次の五つの理由で酒を飲むことができるのである。
 まずは祝祭日のため。
 次に、その場の渇きを癒すため。それから、未来を拒むため。
 その上に美酒をたたえて。最後に、どんな理由からでも」
     ーリッケルト

「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 
 酒は静かに 飲むべかりけり」
     ー若山牧水
  (彼は深刻なアル中であった)

「悪魔は、人を訪ねるのにあまりにも忙しすぎるときは、
 その代理 として酒をよこす」
     ーユダヤのことわざ

「詩は悪魔の酒である」
     ーアウグスチヌス

酒を飲むことほどこの世で楽しいものはない。
 それは不幸な人間をくよくよさせず、
 勇気のある人間をいっそう勇敢にさえするものだ」
     ーチャールス・ディブデン

「酒を飲む理由は二つある。
 一つはのどが渇いたときに喉をうるおすため。
 もう一つはのどが渇いていないときにのどの渇きを事前に
 防ぐため」
     ーピーコック


「酒の一杯は健康のため。
    二杯は快楽のため。
    三杯は放縦のため。
    四杯は狂気のため」
     ーアナカルシス

神はこの世を六日間で創り給うた。そして、第七日目には、二日酔いを与え給うた」
     ーキャパ


「酒を飲むと死ぬ
 飲まなくても死ぬ
 どうせいつかは死ぬ運命ならば
    飲まないのはもったいない」
       ードイツ(バイエルン)のことわざ」

これらの格言・名言を読んでいると、また酒が欲しくなってきた。

「人間は誰しも絶対に二日酔いの苦しみを味わうことなく大酒を飲めるチャンスが
 一度だけある。
 それは死ぬ前の晩に飲むことだ」
    ーセリシウス(ギリシャの哲人)

「酒を飲めない人は人生の50%を無駄にしている。
 酒を飲む人は人生の大半を無駄にしている」
    ー悪魔






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