◇怠惰を求めて勤勉に行きつく 

阿佐田哲也(坊や哲)を主人公にした麻雀漫画『哲也』から。
坊や哲と相棒であり先生でもある房州と、二人を見守るクラブのママとの会話である。

まともな仕事など出来ないと飛び込んだギャンブルの世界だが、生き抜くためには色々と技術を学ばなければならない。そして、厳しい練習を繰り返す。
楽をしようと思ったのに実際は・・・・
という意味である。

この言葉は本当によく分かる。
楽に金儲けしようと偽札作りを始めるとしよう。
そうすると、紙の種類、紙のすきかた、硬さ、インクに関する知識等がまず必要である。
さらに、原盤を作る技術、機械、透かし等々キリがないくらい勉強しなければロクなものは出来ないのである。

究極は「乞食さん」である。
あれはあれで食っていくのは大変である。
たまに仲間が拾ってきてくれた残飯はどんなものでも、いやがらず食わなければならない。それがルールである。自分が残飯を貰おうと思ったら、目をつけた家の門先を何週間も掃除をしなければならない。それだって、必ずくれるという保証はない。おまけに、最近ではホームレスを襲う輩が増えてきたのでセキュリティーの面でも大変である。病気しても保険はきかないし。
こんなことだったら・・・・・
という話である。

会社員でいると、自動的に6ヶ月ごとにキチンと電車とバスの定期券が会社から支給される。
これだけだって(給料ゼロでも)会社員でいる価値があるというものである。


「勤勉を求めて怠惰にいきつく」
    ー悪魔
(会社の仕事を家でやるつもりで書類を持ち帰ったものの、結局、下らないTVなぞ
 見て一日過ごしてしまうこと)

*「哲也」:原案/さいふうめい(参考文献:麻雀放浪記・雀鬼五十番勝負・牌の魔術師
                          ギャンブル党狼派/角川書店 )
       漫画/星野泰視
       (少年マガジンコミック) 






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