◇「死」は「生」による唯一で最高の発明品だ。 

「誰も死にたいと思っている人はいません。
天国に行きたくても、そこに行くために死にたい人はいません。それでいて、死は誰もが向かう終着点なのです。
かつて死を逃れられた人はいない。それはそうあるべきだから。
なぜなら「死」は「生」による唯一で最高の発明品だから。
『死』は『生』のチェンジエージェントだから。つまり古いものが消え去り、新しいものに道を開ける働きです。いまの時点で、新しいものとは、君たちのことです。でもいつかは、君たちもだんだんと古くなり、消え去るのです。あまりにドラマチックな表現なのですが、それが真実なのです」。 
  ースティーブンジョブス(スタンフォード大学2005年卒業式で行われた伝説のスピーチ。
   卒業生に贈るメッセージ(人生で得た3つのストーリー))

「天才」と称されるスティーブジョブス氏が死去した。(2011.10.5)

アップルの創業者の一人で事業で大成功をおさめた後に、なんと会社を追放される。
(後にアップル復帰して、今度は彼が当時のCEOを追放した)

アップル社とマイクロソフト社とはジョブスがアップル社を創業した時から微妙な関係にあった。
つまり、アップル社のソフト(ワード、エクセル)はマイクロソフトが請け負っていたからだ。


アップルのコンピュータ(マッキントシュ)のユーザースインターフェースは当時としては画期的で、キーボードでしかコンピュターに指令できなかった不便さを、マウスにより解決した。
さらに、画面上にある窓(ウィンドウズ)によりグラフィカルで、マルチタスクが可能となった。

しかし、マイクロソフトがマッキントシュのコンピュータにそっくりな「Windows」を開発したことにより、アップル社は告訴する。
アップルの技術をマイクロソフトがパクッた。
というのが、世間一般の常識。悪魔もずっとそう思い込んでいた。

ジョブ死の死去により、様々な書籍が発行されたりして、その情報が間違いであったことが
わかった。(勿論、知っている人はとっくに知っていたということだが)

Windowsを開発したばかりのマイクロソフトのビルゲイツ(ジョブスと同年生まれ)をアップル社に呼びつけ怒鳴りまくったという。

「おまえがしているのは盗みだ! 信頼したというのに、それをいいことにちょろまかすのか!」

 ゲイツはじっと座り、スティーブの目を冷静に見かえしていた。そして、ちょっと甲高い声で伝説となる一言を投げ返す。

「なんと言うか、スティーブ、この件にはいろいろな見方があると思います。我々の近所にゼロックスというお金持ちが住んでいて、そこのテレビを盗もうと私が忍び込んだらあなたが盗んだあとだった──むしろそういう話なのではないでしょうか」 
  ー著者:ウォルター・アイザックソン,井口耕二  「スティーブ・ジョブズ」 講談社

要するに、アップルの技術も、ゼロックスのパクリだったわけだ。
この業界では当たり前のことかもしれない。

マイクロソフトのWindowsの販売戦略、各パソコンメーカにOSを提供して大成功
をおさめたのに対し、アップルは自社製品に限定して、結果的に大失敗に終わった。

ipodなどでいまや売上でマイクロソフトを抜いたアップルだが、その戦略は変わらない。
インターネット上から音楽をダウンロードするなど画期的な手法で大成功したのだが、
悪魔にはアップルがこのまま右上がりに業績を伸ばすことは難しいと思っている。
これはジョブスがいるいないの問題ではない。
アップルはすでにメーカでなくなっていることがこの先どう響くのかが懸念される。

それにしてもアップルの製品のデザインを担当したジョナサン・アイブの力は凄い。
消費者は、アップルの製品を買うのではなくジョナサン・アイブのデザインを買って
いるのかもしれない。


「他人の脳みそを盗むのはジョブズにとって普通のやり方さ。まず人のアイデアを
 鼻であしらっ ておいて、その1週間後には、素晴らしいアイデアを思いついたな
 んていいながら戻ってくる。
 そのアイデアというのは、もちろん1週間前に誰かがジョブズに話したアイデアな
 んだ。我々はジョブズのことを現実歪曲空間と呼んでいたのさ」。
   ージェフ・ラスキン

「スティーブはまさに刺激的な存在だ。放漫で、暴虐で、激しく、無い物ねだりの完
 全主義者だ。彼はまた、未成熟で、かよわく、感じやすく、傷つきやすくもある。
 そして精力的で、構想力があり、カリスマ的で、さらにおおむねは強情で、譲らず、
 まったく我慢のならない男だ」。
   ージョン・スカリー

「人は私がクソ野郎についての本を書いていると聞きつけるや否やスティーブ・ジョブ
 ズについての話を話し始めただろう。
 シリコンバレーでいかにジョブズが恐れられているか、そのレベルには驚嘆するもの
 がある。
 彼は人を震え上がらせ、悲嘆にくれさせる。だが、彼はほとんどいつも正しく、たとえ
 間違えている時でも、その創造性の豊かさには目を見張るものがある」。
   ーロバート・サットン(スタンフォード大教授)

「今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいと思うか?」
   ースティーブ・ジョブス


スティーブ・ジョブスの名言ランキングhttp://blog.livedoor.jp/dailynewsdiaryplus/archives/51770874.html




(2012/01/18)





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