◇実力者といわれた連中でも亡くなった日から逆算して3年間
  にやったことはすべて失敗である

「財界においては実力者といわれた連中でも亡くなった日から
 逆算して3年間にやったことはすべて失敗である」

伊藤肇氏(故人)の言葉である。
氏は中日新聞の記者から、経済・経営評論家となったが、人物論が得意だった(「現代の帝王学」)。伊藤氏が師匠としてのが安岡正篤であった。
安岡氏は代々の首相のご意見番をつとめた。陽明学者で「終戦の詔書」を最後にチェックした人であり、「平成」の年号を考えた人とも言われている。

さて、この表題のお言葉だが、これを読むといろいろの顔が即座に浮かんでくる。まだ死んでないが、ダイエーの中内功、そごうの水島氏などである。

そうならないためには、早々に引退すればよいのだが、逆に最近(2002.6)も東レのCEOに前田勝之助(71歳)が返り咲いた。アホな話である。仮に氏が超優秀でもこれはイカンことである。
絶対にうまくいかないことを預言しておく。

「あの吉田(元首相)さんでさえ、政権末期になると、それまで見えたものが見えなくなっていた。秋の日は釣瓶落としというが、それまでずっと日の当たるところを歩いていて、急に日が暮れてくると、周りがよく見えなくなるだろ。あれと同じさ。長い間、権力の中心にいると、だんだん周りの意見に耳を貸さなくなる。諫言する者は疎まれ、取り巻きだけが残る。権力者が自分で自分の足を切って、かえってその権力の寿命を縮めてしまうんだ。政権にせよ、政党にせよ、末期とはすべからくそんなもんだよ。」
  ー松野頼三 (熊本県出身 慶応大学卆 80歳 1997.3.11 週刊朝日)

「老人栄えて国滅ぶ」
    ー野末陳平

「進むときは人まかせ 退くときは自ら決せよ」
    ー河井継之助





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