悪魔のダーウィン賞
■ 発明王エジソン

電灯など数々の発明で有名なエジソンの名前は多分世界中の誰もが知っているであろう。また、名言とされる「天才とは1パーセントのひらめき(インスピレーション)と99パーセントの努力(パースピレーション)の賜である」でも有名である。が、こういったたぐいのものはウソが多い。この名言もそれに類するものである。エジソン氏が実際に言った言葉は。
「それは赤ん坊の頭脳の中に天才を見いだしたことだ。生まれたての頭脳ほどリトルピープルにとって住みやすい場所はない。つまり、年が若いほど、リトルピープルの声に耳を傾けることができるのである。大人になってからでは至難の業となるが、それでも、何とか1パーセントのひらめきと99パーセントの努力があれば不可能ではない」であった。(氏の日記から)
        ー怪人ニュートン (浜田和幸・ 日本経済社)

と言ってもなんのことやら意味不明だが。
この発言は、氏が82歳の誕生日の日に記者から
「これまでの発明の中で最も素晴らしいひらめきの結果は何か」
という質問に答えたものであった。

さらに注釈が必要だが、エジソンは
「人間の魂に性格や知能を植え込む作業をしている地球以外の生命体がいる。それがリトルピープルである」
と信じていた。すなわち、自分を通じて誰かが次々と新しい発明をさせているとの思いが強くなっていた。そんなことが分からない記者達は自分勝手の解釈で前述の名言を作り上げたのである。
(Little people in my brain・私の脳の中にはリトルピープルがいる、と言いたかったのである)
氏は無駄な努力を一番嫌っていたのだから、この「名言」が有名になって大変困惑したようだ。

かの、ニュートンも晩年は怪しい錬金術に凝ったりしたが、エジソンも同様に晩年はこういった超能力、心霊学的な世界にまぎれ込み奇妙な実験を行っていた時代に語られた言葉であることを理解しなければならない。
(結局、このエジソンの言葉は意味不明)

氏の子供は計6人。先妻との間に生まれた男女3人は親のすねをかじる典型的バカ。
後妻との間にも男女3人の子供を授かったが、こちらはなかなか優秀。(どちらも男2人、女1人という組み合わせ)
だが、息子の一人は後にトーマス・エジソン有限会社の社長に就任するものの、途中で放り出し結局会社をつぶしてしまう。
エジソンには孫がいなかった。すなわち6人の娘、息子に誰一人として子供が出来なかったのである。

これらも、適者生存というダーウィン説を信じない、「悪魔」のようなアンチダーウィン論者にとって絶好のサンプルになる。
すなわち、適者生存説が正しければエジソンの様な天才にはバカな子供は生まれない。そして優秀な子供はさらに優秀な子供を産まなければならない。
ということである。

ちなみに、エジソンはダーウィン説を信用していなかった。
「生物の営みはそんな単純なものじゃないし、簡単に分かるものではない」
というのが氏の考えであった。
エジソンは身をもってそれを証明した。エジソンこそはまさに真の天才である。

アメリカ有数の大会社「ゼネラル・エレクトリック(G・E)」はエジソンの「エジソン・ゼネラルエレクトリック社」と「トムソン・ハウストン社」が1892年に合弁したものである。

(2002.4.19)



                      
     

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