◇命の水 

酒は百薬の長。

そして”命の水”とはウィスキーのことである。

そしてウィスキーとは穀類を発酵、蒸留して樽熟成させた酒のことをいう。その起源は明らかでないが、錬金術の恩恵で中世(凡そ12、13世紀)にアイルランドで生まれたというのがほぼ定説。
もともと四世紀ころにエジプトあたりで錬金術師が何かの偶然でアルコール度数の高い酒を造ったらしい。その酒をラテン語でAqua-Vitae(命の水)と呼び、不老長寿の秘薬として大切に扱った。やがてこの命の水の製法は海を越え北方のアイルランドに伝わり、その地で飲まれていたビールを蒸留して強烈な酒を生む事になる。土地の人は命の水を自分達の言葉ゲール語に直訳してUisuge-beathaと呼んだ。ウイスキーの起源であり、且つウイスキーという名称の由来でもあると考えられている。 
  (http://fish.miracle.ne.jp/yamagoya/sake01.htmよりi引用)

その後、Uisuebaughi(これもゲール語で命の水)->Uisue->Usky->Whiskyになった。
   (http://www5.ocn.ne.jp/~usuqebo/sub9.htmより引用)

以下は塩田丸男氏のコラムの一節。 

ウイスキーには「鍵つき」と「鍵なし」がある。酒場にボトルで預けておく時に誰かにタ
ダ飲みされないように鍵がかかるようになったビンが発明されたというわけではない。ウイ
スキーの文字のつづり方にWhiskey とWhiskyのニタ通りがあって、前者にはkey(鍵)
がついているが後者にはない、という違いのことだ。
アメリカのバーボン・ウイスキーは「鍵つき」で、スコッチ・ウイスキーは「鍵なし」だ。
イギリス人にいわせると、英国紳士は自制心が強いから鍵なんかなくても飲みすぎたりしな
いが、だらしのないアメリカ人には鍵が必要なのだという。アメリカ人にいわせると、スコ
ッチなんかいくら飲んだってホロ酔いにもならないから鍵なしでいいが、バーボンはうまく
て強いからどうしたって鍵がいるんだ、とのこと。どちらに味方しようか。
      ー 「ジョーク雑学大辞典」より

付け加えるのなら、ウィスキーのルーツであるアイルランドのウィスキー(アイリッシュ・ウィスキー)はWhiskeyである。また、アメリカのバーボン、テネシーウィスキー(ジャック・ダニエル)、もWhiskeyである。
スコッチウィスキーのスコットランドはアイルランドとおなじケルト民族なのだが何故それがkeyとkyに分かれたのか謎である。
ということで、塩田氏のコラムは話としては面白いが、ちょっと無理がある。

カナディアンウィスキーも日本のウィスキーも鍵なしである。
もっとも、イギリスから見れば日本のウィスキーはウィスキーではないという立場。
以前、映画俳優のショーン・コネリー(スコットランド出身)が英国王室から”サー”の称号を与えられると決まったとき、「ジャップのウィスキーまがいの酒のコマーシャルなんかに出ている男にやるなんてけしからん」という反対運動が起こり結局貰えなかったということがあった。(確か、一年後には貰えたと記憶しているが)
彼の出ていたコマーシャルがサントリー・ロイヤル(王室の、王にふさわしい)。
UKはこの名前に怒ったか?。

ちなみに”ウオッカ”の語源も、”ズィーズナヤ・ヴァダー(ロシア語で「命の水」)”のヴァダーが愛称系の”ウォッカ”に変わったものとされている。

いずれにしても酒は”命の水”なのである。


(付録)
お酒の誕生年

・ウォッカ   1446年
・コニャック  1334年
・ジン      1485年 
・ウィスキー  1485年
 (イングランド)
・ウィスキー  1490〜1494年
 (スコットランド)
・ブラントヴァイン 1520〜1522年
 (ドイツ)

*以上、「旅行者の朝食」 米原万里著 より引用。

*PS.バーボンウィスキーは鍵付き(KEY)が大半。
 これは西部開拓時代に移民してきたアイルランド人・スコットランド人達が
 バーボンを発明し、積極的に蒸留を始めた。
 だから、KEY付きはアイルランド系、なしはスコットランド系の蒸留所では無
 かろうかという説がある。
 http://bourbon-whiskey.sblo.jp/article/1112060.html








アクセスカウンター