◇限りなく愛してはならない。徹底して憎んでもならない

17世紀スペインのイエズス会の高僧で学者、著述家。ニーチェ、ショーペンハウエルらに人生の指針として多大な影響を与えたといわれるバルタザール・グランジアン氏のお言葉。

「聖書の中で”敵を愛せ”なんていう。敵なんて愛せるわけない。キリスト教なんて嘘だと思ってしまう。
でも聖書は、ギリシャ語を使い分けている。たとえば、お互いに相手に好意がある場合は
”フィリア”という言葉で”愛”をあらわす。そして敵のように、絶対にどうしても赦しがたい相手に、赦しがたいままで愛を与えるのが本当の愛で、それを”アカベ゚ー”という言葉で表現する。このように「聖書」は、嫌いな相手を心から好きになれとは書いていない。嫌いなままでいいから、愛していると同じ事をしろと書いている」
     ー曾野綾子 雑誌「VOICE」昭和59年8月号


「限りなく愛してはならない。徹底して憎め」
    ー悪魔





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