◇ 通常、他のすべての条件が同じなら、
  もっとも単純な解決法が正しい解決法である

オッカムのウィリアム(オッカムはイギリスの村の名前)は14世紀の論理学者である.
物理学ではこの原理(カミソリ)で、机上の空論に過ぎないような概念を削ぎ落とすのに用いる.
したがって、これを「オッカムの剃刀」と名付けられている。
かのアインシュタイン博士も天才ホーキンスもこの概念を評価しているそうだが、別名、「けちの原理」、「単純さの原理」とも呼ばれている。

彼以前にも
「 自然の働きは、すべての無駄を省いたものである 」
         ーアリストテレス
などというものがあるが、悪魔に言わせれば、世の中そんなに単純なものではない。

こういう例がある。
「インディアンが3人酒を飲んでいた。一人はウイスキーのソーダ割り、一人はジンのソーダ割り、一人はラムのソーダ割りを飲んで、酔っぱらったとき、3人に共通するのはソーダであるから、酔っぱらった原因はソーダである」
       ーインディアンの論理
問題は「酔っぱらった」こと。この論理から導き出される対策、解決策は「ソーダ水を飲まない」ということである。
さあウィリアムさん、どうする?


  通常、他のすべての条件が同じなら、
  もっとも単純な解決法が愚かな解決法である。
      ーダーウィン・マイナー 

このダーウィンは「ダーウィンの剃刀(ダン・シモンズ作)」の作中人物で事故復元調査員という設定である。物理学博士でありスコア哲学からグライダーの操縦まで、そして狙撃の名手という凄いスーパーマンである。
そして、この題名はもちろん上記の「オッカムの剃刀」をもじったものである。(ウィリアムはスコア哲学者のある学派に属していた)
さすが21世紀のスコア哲学者はかっこいい。

「理論はできるだけ単純にせよ、限度ってものはあるが」
          ーアインシュタイン

[およそ人間が抱えるどの様な問題にも簡単に到達出来る解決案が存在する.それはすっきりしていて もっともらしく,間違った解決案である]
          ーH.メンケン






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