◇若いときの信心などあてにならない 

オールドデヴィル,すなわち「老いたる悪魔」とはイギリスの田舎競馬場で走ってい
た馬の名前である。

オーナーはイギリスの作家であるグレアム・バール氏。
氏がその昔、牧場主からゲームで巻き上げた子馬である。

そのオールドデヴィルが8歳になった1891年、ロチェスターの田舎競馬での出来事。
オールドデヴィルが出走するレースに若い3歳馬のヤングセイントという名の馬が出
走してきたのだ。
YOUNG SAINT すなわち「若き聖者」。本当に偶然なのだが若き聖者と老いたる悪魔
がレースをすることになったという。

「YOUNG SAINT,OLD DEVIL」

直訳すると、若き聖者も老いれば悪魔。これが転じて、

「若いうちの信心などあてにならない」

これはイギリス人であれば誰でも知っていることわざだそうだ。

当然、このレースの結果が気になるところである。

一番人気であるヤングセイントとしんがり人気のオールドデヴィルとでは勝負にならない。
名前だけだって話にならない。

ところがところがである。
しんがり人気のオールドデヴィルがヤングセイントをゴール前でかわして勝ってしまった
のである。

世の中、これだから面白い。

このオールドデヴィルは1883年から引退までの8年間で2勝しかしかしていないという
のだから、よほどこの対決に命を賭けたかが伝わってくるというモノだ。

このサイトを主宰している「悪魔」にとってこんな嬉しい話はない。

Oh,My Devil!

と、ガッツポーズを決めたくなる。

モダーンジャズの名曲に「Old Devil Moon」というのがあるが、あれはどういう
意味であろうか。


*サンデー毎日 2006.8 井崎脩五郎「予想上手の馬券ベタ」
 を全面的に参考にした。
 http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/keiba/jouzu/

PS.悪魔(私のこと)も昔はエンジェルと呼ばれていたそうな。






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