◇ 作者見て作品の価値ちょっと下がる

これは立地骨炎氏 (毎日新聞仲畑流万能川柳 秀逸賞(2008.3.17))のまさに傑作川柳である。

小説、俳句など作品に感動して、作者に会ってみると・・・・・・
というはなしである。

この作品を見て、一番最初に頭に浮かんだのは石川啄木氏とその作品のこと。

「働けど、働けど、
 我が暮らし楽にならざり
 ぢっと手を見る 」

               『一握の砂』
詳しくは、「悪魔のダーウィン賞 石川啄木」を参照願いたい。

俳優が殺人者を演じても、その俳優が悪人とは誰も思わない。
落語家などのお笑い系の方が舞台を降りるとかなり人間嫌いだという
話はかなり有名である。

が、哲学者なり経営者が言行不一致では困るということである。
(政治家にこれを求めるのはムリか)

一例だが、「女性の品格」という本をお出しになった坂東真理子サンの評判が
あまりよろしくないようで、週刊誌などにも取り上げられている。
やや、枝葉末節な部分もあるが、大体においてベストセラーになったこの本の
題名が「国家の品格(藤原 正彦著)」パクリであることの方がはるかに問題で
ある。

かって、週刊文春の記者が彼女にインタビューした。
「過去に落選した埼玉県知事選挙の話題に及ぶと、みるみる表情がこわばり、
ぶるぶると震えだし、絶叫。
『選挙に負けるって、そんなに悪いことですか!』
あまり大きな声を出す女性は品格がない。
     (2008.10.30号)

坂東真理子さんにお会いしたわけではないが、まさに

作者見て作品の価値ぐっと下がる(悪魔)」というものである。

「思想的に立派なことを書いたり語っていたりしても、
 精神的にくだらないやつはたくさんいる。
 それは右も左も関係ない」
   ー坪内祐三






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