「『自分の過ちから学べ』という言葉がある。
3回、同じ過ちをすれば4回目は避けるようとする。
核に関しては過ちは許されない。一回の過ちが国を滅ぼす」
ロバート・マクナマラ氏が映画「フォグ・オブ・ウオー」で語った言葉。
この映画は氏のほとんど回顧録である。
マクナマラは若くして、フォード自動車を再建し、その後、ケネディの要請により国務長官を務めた。
超優秀な若者達グループの中心となり、当時のベトナム戦争の戦略をコンピューターを主に立案した。
ベスト・アンド・ブライテスト(the Best and the Brightest)は「最良の、最も聡明な人々」を意味し、1960年代のアメリカ合衆国のケネディとそれを継いだジョンソン政権において安全保障政策を担当した閣僚および大統領補佐官たちを指す。(Wikipediaより)
そんな優秀な彼らがなぜベトナム戦争をミスリードしたかは、ハルバースタイン氏の同名の書に詳しい。
話が最初からそれているが、「核」についてのマクナマラの発言はさすがである。
核の暴走については「東日本大震災」での「福島原発事故」をみればよく理解できる。
原発事故については書きたいことが山ほどあるが、ここではやめておく。
原発事故から、もうすでに10ヶ月経っているのに、事故の全貌は明らかになっていないし、
本当の意味の収束には向かっていない。
いまだに、汚染水は格納容器からじゃじゃ漏れ漏れ、メルトダウンした核燃料の状態も明らになっていないのだ。
ただ、核は人間がコントロールできるしろものではないということだけを記しておこう。
要するに「原子力発電」が安いとか高いとかいう低レベルの話ではないのである。
「不完全な人間と核(兵器)の存在は世界を破滅させかねない」
ーロバート・マクナマラ
「原子力と資本主義は同じだ。いったん暴れ出すと収拾がつかない。
健全な人間社会の形成において異物だ」
ー中沢新一(人類学者)「日本の大転換」より
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