◇ 目には目を、歯には歯を

これは誰でも知っている有名なお言葉である。
普通は「やられたらやり返せ」というように攻撃的な意味合いで使われるが、本来は旧約聖書(元来はハンムラビ法典196条に由来している)、
「骨折には骨折を、目には目を、歯には歯をもって人に与えたと同じ傷害を受けねばならない。」(レビ記、24章20節)
ということで、自分が受けた害以上の復讐を禁じた言葉である。
「目を痛められたら、相手の目だけを痛めなさい。でもそれ以外の頭を叩くなどしてはいけない」
のである。当然、ニューヨークで受けたテロに対しアメリカ軍がアフガンを攻撃するのは「目には目を」だと思われがちだが間違っているのである。
人間は受けた害以上の復讐をしがちであり、それを諫めたものであった。
これはまさに現代の「契約」の考え方そのものである。

旧約聖書の教えだからそれをキリストが「新約聖書」でパクリ、マホメッドが「コーラン」にいただいたのだから、西洋人(キリスト教)もアラブ人(イスラム教)もユダヤ人(ユダヤ教)にも共通した教えである。(すごく乱暴な区分けだが)

とは言っても、実際我が身に害が及ぶと・・・・
これは世の東西を問わずと言うことか。パレスチナとイスラエルとの長年の戦いを見ているとつくづくそう思う。
「お前は百年前にこんなひどいことをやった」
一方が言えば
「お前の方は千年前にもっとひどいことをやった」
ときりがない。

往年の名画(フランス)「目には目を」では、医師に妻を見殺しにされた(と思いこんだ)アラブ人の男が、医師を砂漠に誘い込み最後は殺す(自分も死ぬ)。これは妻を殺されたという行為に対するものであるから、これはまさに「目には目を」である。


「目には眼鏡を、歯には入れ歯を」
         -悪魔が中学生の頃父親から教わったもの





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