ジョークが語られたときそれ笑うとか楽しむとか反応は色々あるのだが、このページで語られるものは色々と考えさせられる種類のジョークである。
日本人得意の言葉で言えば「問題を提起している」ジョークなのである。
以下は、インターネット上で70カ国から4万件のジョークを応募させ、人気投票によりトップになった作品(2002年)である。
ハンター2人が狩りに出たところ、1人が木から落ち、息をしなくなった。
驚いた連のハンターが携帯電話で緊急通報した
『友達の息がない。どうすればいいのか教えてくれ』
それに対して救急隊のオペレーターは言う。
『落ち着いて。まずは彼が本当に死んでるか確かめてください』。
するとしばらく静かになった後、電話の向こうから1発の銃声が聞こえる。
そしてハンターの声がした。
『あとはどうすればいいんだ?』
(アメリカの精神科医(31歳)の作品)
この催し物を主催しているイギリスの心理学者リチャード・ワイズマン博士は
「世界各地に素晴らしいジョークがあるが、日本にはジョークの風習自体が認められない」
とおっしゃっているようだが、確かにそうだ。
日本でジョークと称しているものは、単なるゴロあわせ、ダジャレが大半であることは認めなければならない。
が、それにしてもこの作品は面白くない。
次は昨年(2001年)の第一位作品。
シャーロック・ホームズとワトソン博士がキャンプに出かけた。
2人は星空の下でテントを張って、眠りについた。夜中にホームズはワトソンを起こした。
「ワトソン君、あの空の星を見て推理したことを言って見たまえ」
「何百万もの星が見える。そのうちで惑星を持つ星はほんの少しかもしれないが、地球のような惑星がいくつかある可能性はかなり高い。そして、もし地球のような惑星がいくつかあるなら、生物がいる可能性がある」
するとホームズが答えた。
「君はアホか、ワトソン君・・。我々のテントが盗まれたのだぞ」
こらは十分面白い。大変面白い
やはり、ジョークに対する感性は国別、地域差がかなり大きく影響しているのは間違いないようだ。が、この悪魔はユダヤのジョークを最高に評価しているし、おフランスの
「あなたは報酬の高いことで有名な弁護士だが、もし私が500ドルを出すと言えば、2つの質問に答えてもらえるだろうか?」
「もちろんです。ところで2番目の質問は何でしょうか?」
などというようなジョークも好きである。
いずれにしても、この「ジョーク」を研究対象にしているのは英国科学振興協会(British
Association for the Advancement of Science)
だそうだが、ジョークをマジに心理学者、科学者が研究するか?
これこそ本当の
ジョーク。
(2002.11.20)
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