◇ 馬の耳に念仏 
「馬の耳に念仏」
中国では「馬耳東風」という(そうだ)

馬にいくらありがたいお経を聞かせてもまったく喜ばない。いくら他人の話が耳
に入っても全然心を動かさないこと。 
または無知なために、高尚なことを聞いても、一向に理解できないこと。
などと辞書には載っている。

まさに、今現在(2004.1)ベストセラーの「バカの壁」状態のことをいう。

悪魔は通常、ベストセラーは読まない。
金がないこともあるが、ベストセラーが良い本であるという保証は全くないから
である。ベストセラーが良書か否かは”時間”が1つのフィルターになる。良書
は時間を超越して売れ続けるからである。
この「バカの壁」も人から貰ってしまったので読んだが、あまり感心しなかった。
著者は養老孟司氏。悪魔の尊敬する知識人の一人である。
が、この本は、彼が書いたのではなく、養老氏が口述したモノを編集者が本に仕立
てことから、悪魔から見ればかなり違和感がある。
たとえば、養老氏は知り合いのアメリカ人が言った
「日本人は雑学と常識を混同している」
という話を紹介している。
が、テレビで本人あるいは奥様の話だと、養老氏は常識人とはほど遠い存在であるら
しい。
「靴下の右と左が不揃いでも全く気にしない人」
  ー奥様
「わたしは常識とは一番かけ離れたところにいる」
  ー本人 

氏も本が売れているから、ま〜いいか、と言うところだろうが本当に本人が述べ
たいこととはかなり違う筈である。
彼はTVで例えばこう言っている。
「現代人は死人を恐れる。何故か? 現在人は死人を見なくなった。
 生きている人間は顔で、あるいは言葉で何かを表現する。
 死人は当然なにも表現しない。
 それを現代人は『不気味』という言葉で片づけてしまい、現実を理解しようと
 しないのである」
これを「バカの壁」というのだ。
なるほどこれなら分かる。

この「バカ」には、単なるバカの若者。宗教に凝り固まる人たち。学者にもいる
原理主義者などなど・・・・
新聞に書いてあること、TVに映ったことをそのまま真実だと思いこむ人もそうである。
氏は
「科学の世界であろうと真実ははない。
 客観的な事実だけがある」
という名言を残しているが、これが一番に言いたいことであったと思う。

話をもどして”馬さん”だが、大変頭が良いと言われている。
しかし、
「馬に話しかけることはあまりないです。
 たまにつぶやくような感じで『がんばれよ』とか言いますけど、
 やっぱり馬の耳に念仏です」
     ー武 豊(騎手) 

というのが結論になるか。

おまけ・・・ 
「勤勉は馬鹿の埋め合わせにはならない。
   勤勉な馬鹿ほど、はた迷惑なものはない」  
      
ホルスト・ガイヤー博士       
 
 関連ページ park23.wakwak.com/~fujix/Kkinben.htm






アクセスカウンター
悪魔のことわざ